「オヤジだけにスポットを当てるのはケシカラン」という声に対しては、秋田の名物である「ババヘラ」が、強い味方になってくれます。何十年も前から秋田県内の国道沿いなどでおなじみの「ババヘラ・アイス」。おもに年配の女性がアイスをヘラで盛って販売していることから、その名が付きました。

「秋田には、女性にスポットを当てた『ババヘラ』があります。これまで男性はずっと忸怩たる思いをしてきました。『オヤジアイスクリーム』が登場したことで、やっとバランスが取れたと言えるのではないでしょうか」

 さらに「今後、『ジジヘラ』や『オバサンアイス』も作ってみたい」と展望を語れば、その手の抗議が好きな人たちは「何でも男女同じにするのが望ましい」という単純でペラペラな論理しか持ち合わせていないので、何も言えなくなるに違いありません。

 あるいは「ババヘラへのリスペクトを込めた」と主張する手もあります。ヘタに文句を付けると年配女性に対する敬意を疑われるので、きっと黙ってくれるはず。「オヤジアイスクリーム」には、実際にそういう意味合いもあるのではないでしょうか。秋田県に限らず、全国のあちこちのお店やメーカーが「東大美女ヘラ」や「日東駒専イケメンアイス」などを次々に作ってみるのも一興。だんだん話がややこしくなって、何をどう批判すればいいかわからなくなりそうです。

 反論の例としてご紹介したのは、どれも強引で無茶な理屈ばかりかもしれません。ただ、抗議してくる側も似たようなものなので気にすることはありません。今後「オヤジアイスクリーム」が妙なケチを付けらることなく、順調に秋田の新しい名物になることをお祈り申し上げます。もしケチを付けられたときは、よかったらここでご紹介した論理で押し切ってみてください。相手を脱力させて「それ以上何かを言う気をなくさせる」という効果はあるかと存じます。

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