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現場の裏側を見られるインフラ見学 埼玉のパルテノンが人気

下町風景に溶け込む旧岩淵水門

 放水路から道路、橋、空港、工事現場まで、気になる現場の裏側まで見られるインフラ見学が人気だ。ふだんは入れないエリアの裏側を見ることができるツアーで、歴史や成り立ちを知ると、さらにインフラへの思いが深まる。

 人気を集めているのが、埼玉県にある、パルテノン神殿を思わせる世界最大級の地下放水路、『首都圏外郭放水路』だ。

 埼玉県東部に建設された、地下約50m、延長6.3kmと世界最大級の地下放水路。ジャパンタイムズなどにも紹介され、国内のみならず、海外からの観光客も訪れる。

「都市型洪水を防ぐために、一時的に雨水を貯水するために作られた巨大施設です。まるでギリシャのパルテノン神殿を思わせる圧倒的な存在感は必見です」(東京スリバチ学会会長・皆川典久さん)

 地下トンネルから流れてきた水の勢いを弱め、スムーズに流すための巨大プール『調圧水槽』は、幅78m、長さ177mとサッカーグラウンドほどの広さを誇る。ここに降り立つためには116段の階段を下りる必要があるので、動きやすい靴で。

◇DATA
参加費:無料
アクセス:東武野田線南桜井駅から車で約7分
開催日:個人の見学会は毎週火~金曜1日3回

 もう一つが、19年の歳月をかけて作られた、東京都の『荒川放水路、旧岩淵水門』だ。氾濫を繰り返してきた荒川の洪水から、人々を守るために造られたのが、荒川放水路と旧岩淵水門だ。

「下町風景にすっかり溶け込んでいますが、実は人工の川。明治43年(1910年)の洪水を機に開削されました。川辺を散策しながら、明治44年から19年の歳月をかけて築かれた、巨大インフラに思いをはせてみて」(皆川さん)

 河川近くにある荒川知水資料館アモアでは荒川放水路や旧岩淵水門の工事がどのように行われたかなど、当時の様子を知ることができる。

◇DATA
参加費:無料
アクセス:JR赤羽駅から徒歩20分
開催日:見学自由

※女性セブン2016年7月14日号

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