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2016.07.19 07:00  SAPIO

公立高校修学旅行先1位 沖縄での反日教育の実態

 あまりの偏向に、どこでガイドの内容を学んだか尋ねると、彼女は「バス会社が招いた大学教授や郷土史家から講義を受けた」と答えました。特定思想を持つ“有識者”が若いガイドに一方的な歴史観を吹き込み、彼女たちに代弁させる。そんな構図が見えてきました。

 その後訪れたのは、沖縄戦で米軍から激しい攻撃を受け、日本兵と現地住民が一斉に逃げ込んだガマ(避難壕)です。入り口には60代と思しき地元の女性ガイドが待ち構えており、ガマの説明もそこそこに日本兵をこう糾弾しました。

〈日本軍は沖縄の住民が邪魔になり、民家に手榴弾を投げて殺した〉
〈日本軍は中国各地で中国人を殺しまくり、女性を手当たり次第レイプした〉

 いずれも史実で確認されていない話です。

 ガマに入るとガイドは懐中電灯を消すよう指示し、暗闇の中で「ここで日本兵は死ぬ前に『お母さん!』と声をあげたんだよ」とおどろおどろしく話しました。恐怖で数人の女子生徒が泣き始めたほどです。さらには「憲法九条があるからこれまで日本は平和だった」と言い切りました。

 続く沖縄県平和祈念資料館には、沖縄戦の凄惨さを煽り、“日本の戦争は侵略戦争”と印象づける展示物が並びます。館内を教職員組合出身の元教師が歩き回り、修学旅行生に自虐史観を植え付けていました。

 私の経験上、真面目な生徒ほど、こうした案内人の偏った説明を真に受けてしまいます。旅行後のアンケートで「ガマのガイドの話をどう感じたか」と問うと、多くの生徒が「地元住人の言うことだから本当にあったのだろう」と答えました。

 高校生が戦地を訪れて体験者の声を聞き、戦争の悲惨さを学習するのは有意義なことです。しかし、史実を無視した説明と政治的な発言は看過できません

  沖縄から戻った私は観光バス会社とガマのガイド団体に抗議文を送りました。バス会社は「不適切なガイド」を認めて改善を約束しましたが、ガマの団体から返信はありませんでした。

●もり・とらお/1956年、東京都生まれ。上智大学文学部卒業。明星大学大学院人文学部研究科教育学専攻修士課程修了。公立高校の教員、教頭・校長を歴任し現職。森虎雄のペンネームで出版した著書『反日日本人は修学旅行でつくられる』が話題に。

※SAPIO2016年8月号

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