夏になるとうっとうしいのが蚊の存在。そんな蚊にまつわる豆知識の「ウソ」「ホント」をフマキラー開発研究部次長・杉浦正昭さんと神奈川県衛生研究所所長・高崎智彦さんに聞いた。
刺されると痒くなるのは蚊の毒のせいという説は、ウソ。
「痒くなるのは蚊が血を吸う時に注入する唾液が原因で、体が軽いアレルギー反応を起こすからです」(杉浦さん)
平屋の一戸建てよりマンションのほうが刺されにくい、というのは、ホント。
「ヤブ蚊はあまり屋内には入らない。数mの高さしか飛べず、マンションの上の階は刺されにくい。ただし、人にまとわりついて紛れ込んだ場合は高層階でも刺されることがあります」(高崎さん
よくいわれる、刺されやすい血液型があるとの説は、ホント。
「理由は諸説ありますが、血液型によって刺されやすさに偏りがあるのは事実。O型がいちばん刺されやすく、逆にA型の人は刺されにくい」(杉浦さん)
夏が終われば蚊はいなくなるというのは、ウソ。
「日本では10月までヤブ蚊の成虫が棲息できます。また、冬でも卵は残っていますが、デング熱やジカ熱のウイルスは自然界では越冬はしないので、夏に流行したとしても翌年には持ち越しません」(高崎さん)
猛暑だと蚊が活発になると思いきや、これはウソ。
「蚊が最も活動的なのは25~30℃の間で、それ以上は動きが鈍ります。猛暑の日は日中より朝や夕方の涼しい時間帯のほうが要注意です」(杉浦さん)
刺されたら、爪で跡をつけると腫れないというのは、ウソ。
「迷信です(笑い)。刺されたところを掻くと皮膚の表面に傷ができ、ますます腫れてしまいます。薬をつけるなどして対応を」(杉浦さん)
刺されやすさに年齢差があるのは、ホント。
「子供など、若い人のほうが肌の水分量が多く、蚊の好む水蒸気を出しやすいので刺されやすい。肌に潤いのある人はよく刺されます」(杉浦さん)
※女性セブン2016年8月4日号