そこまで投資するからには、親も息子の活動に口を出さずにはいられなくなる。関東の有名私立の野球部員の保護者が語る。
「ベンチ入りできなかった部員の親が、イジメや喫煙などチームの不祥事情報をマスコミにリークするケースは珍しくありません。リーク先は、夏の甲子園を主催する朝日新聞とライバル関係にある読売新聞が多いそうです。
ある都内の高校ではフェイスブックなどのSNSにチーム内のサインが漏洩したこともあったそうです。これも我が子がベンチから外された保護者の“復讐”だったようです」
こうした“逆恨み”を防ぐために、近年では二軍や三軍チームだけの定期試合が組まれたり、ベンチ外選手だけの引退試合を開催している高校もあるというからプロ野球顔負けだ。親の発言力が増した結果、こんな不思議な光景が見られることも。
「先日、ある関東の強豪校を取材したら、選手がアイスホッケー用と思われるフェイスマスク姿でノックを受けていたんです。何かの意図があるのかと思いきや、数日前にボールが選手の顔面を直撃し、学校に保護者からクレームが入ったための措置だったそうです。親の意見がここまで影響を及ぼすのかと驚きました」(野球ライター)
※週刊ポスト2016年8月12日号