3位のキーエンスと5位のファナックは躍進著しい「陰の実力企業」だ。
「ともに工場用機器の開発・販売を主な業務とする企業ですが、そのビジネスモデルはまったく違います。
キーエンスは自社工場を持たず、他社に製造を委託する『ファブレス経営』を行なっています。一方のファナックは富士山麓にある敷地49万坪の本社で産業用ロボットや工作機械用装置などを製造します。
しかし両社とも、営業マンが顧客である企業に『こうしませんか』と提案するコンサル型営業として成長し、高い利益率を誇る点は共通している」(同前)
4位の日本商業開発もあまり聞いたことがない企業かもしれない。年収は前年から約740万円アップしている。
「大阪や東京を中心に不動産投資をする企業。土地にテナントを誘致して、借地料を得る“地主ビジネス”が最近の不動産価格上昇に伴って好調です。この5年間で年収が2.4倍になった」(前出・坂田課長)
また同社は若手社員への投資が「破格」なことでも知られている。経済ジャーナリストの小泉深氏がいう。
「一昨年に初めて新卒採用を実施したのですが、驚きはその初任給の額です。『50万円』と破格の金額設定をしたことで一躍、経済界にその名を轟かせた。その代わり、採用数も少ない“狭き門”なだけに社員には高い能力が求められる」
※週刊ポスト2016年8月19・26日号