ライフ

「世界の山ちゃん」 名古屋発なのに「世界の」になった契機

名古屋発「世界の山ちゃん」の由来は?(HPより)

 名古屋が誇る“名古屋めし”といえば手羽先。超人気チェーン店「世界の山ちゃん」の創業者・山本重雄さんが8月21日、名古屋市の病院で亡くなったばかりだが、名古屋の店なのに「世界の」と付いていることに違和感を覚える人もいるかもしれない。

 実は『世界の山ちゃん』の店名は元々『山ちゃん』だったが、創業時の従業員がふざけて「世界の」を付けて電話応対していたのを創業者が聞きつけて、「夢がある」と正式名称にしたという。決して名古屋人のゴーマンさゆえのネーミングではないのである。

 これだけ独自の食文化が発展しているのに、他県の名物料理をパクることも名古屋めしの特徴だ。実際、「名古屋めし」として紹介される「天むす」と「トンテキ」は三重県、「鶏ちゃん」は岐阜県のパクリ。代名詞とされる「モーニング」も実は一宮や豊橋あたりが発祥の地とされる。

 それでも名古屋めしには「サービス精神」が溢れている、とフードライターの松浦達也氏は指摘する。

「名古屋人はサービス精神が旺盛で、相手が喜ぶなら少しぐらい大げさに振る舞います。東京や大阪と違い、いい意味で洗練されておらず、目の前のお客さんを喜ばせるために味つけや盛りつけがどんどん過剰になった。食わずぎらいの人が多いですが、食べてみると記憶に突きささる。しばらくしたらまた無性に食べたくなる」

 名古屋ぎらいでも「食わずぎらい」せずに、チャレンジしてみては?

※週刊ポスト2016年9月9日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン
組織改革を進める六代目山口組で最高幹部が急逝した(司忍組長。時事通信フォト)
【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン
藤浪晋太郎(左)に目をつけたのはDeNAの南場智子球団オーナー(時事通信フォト)
《藤浪晋太郎の“復活計画”が進行中》獲得決めたDeNAの南場智子球団オーナーの“勝算” DeNAのトレーニング施設『DOCK』で「科学的に再生させる方針」
週刊ポスト
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン
「漫才&コント 二刀流No.1決定戦」と題したお笑い賞レース『ダブルインパクト』(番組公式HPより)
夏のお笑い賞レースがついに開催!漫才・コントの二刀流『ダブルインパクト』への期待と不安、“漫才とコントの境界線問題”は?
NEWSポストセブン
パリの歴史ある森で衝撃的な光景に遭遇した__
《パリ「ブローニュの森」の非合法売買春の実態》「この森には危険がたくさんある」南米出身のエレナ(仮名)が明かす安すぎる値段「オーラルは20ユーロ(約3400円)」
NEWSポストセブン
韓国・李在明大統領の黒い交際疑惑(時事通信フォト)
「市長の執務室で机に土足の足を乗せてふんぞり返る男性と…」韓国・李在明大統領“マフィアと交際”疑惑のツーショットが拡散 蜜月を示す複数の情報も
週刊ポスト
中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
高校時代にレイプ被害で自主退学に追い込まれ…過去の交際男性から「顔は好きじゃない」中核派“謎の美女”が明かす人生の転換点
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《死刑執行》座間9人殺害の白石死刑囚が語っていた「殺害せずに解放した女性」のこと 判断基準にしていたのは「金を得るための恐怖のフローチャート」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
《小室圭さんの赤ちゃん片手抱っこが話題》眞子さんとの第1子は“生後3か月未満”か 生育環境で身についたイクメンの極意「できるほうがやればいい」
NEWSポストセブン
中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
【独占インタビュー】お嬢様学校出身、同性愛、整形400万円…過激デモに出没する中核派“謎の美女”ニノミヤさん(21)が明かす半生「若い女性を虐げる社会を変えるには政治しかない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン