実際、出会いには結果が出た。
「付き合って半年になる彼氏がいます。恥ずかしながら11年ぶりに彼氏ができたんですよ。相手は47歳のバツイチで、マラソンで知り合った友人に誘われた飲み会で出会いました。大学が同じで、彼もラグビーが好きで盛り上がって。二人で朝まで飲んで、明け方に『付き合おっか』と言われて。あまりにも久しぶりだから頭が真っ白になって、気付いたら『イエス』と答えていました。付き合いが順調かどうかは……うーん、それが、わからないんですよね(笑)」
頑張り屋で勉強家の美希だが、恋愛についてはここ12年、学んでいない。
「私は結婚したいんですが、そういう話はまだ出ていませんね。彼は脱サラして、3年前に小さなバーを始めています。店が軌道に乗るまでは、結婚なんて考えられないかな、とも思うんですが、もし彼が望めば、私も一緒に店を手伝いたいなとも。そのためには、一刻も早く、勉強を開始する必要がありますよね。でも、私は会社勤めを続けたほうが、二人の生活が安定していいのかな。早く、そういう将来の話をできる関係になりたいですね。友達にアドバイスをもらったり、ラブコメや恋愛小説を読んで、男ゴコロを勉強しています」
かつてアドラーやドラッカーなど、ビジネス書や自己啓発書が並んでいた自宅の本棚には、今、恋愛指南書や恋愛小説が並んでいるという。
「漫画の『東京タラレバ娘』(東村アキコ)にはまっているんですよ。KEY君のひと言ひと言が刺さるんですよね。でも、彼女たちは33歳、未来があるからあの漫画は成立しているんだと思う。42歳じゃあねぇ……。冷静に考えるとイタい人なんですが、それでも現状を前向きに捉えるとしたら、この歳でも人を好きになることができて、幸せだと思うんです」