「基本的に、治療のための出費はすべて認められます。ですから、病院までの交通費もOK。バス代など、たとえ領収書がなくても、メモをしておけば充分です。市販の風邪薬や湿布薬なども認められますし、治療目的のマッサージも申告できます」

 がーん。病院で治療した分だけだと思って、市販薬の領収書や交通費のメモまでとっていなかった! そういう出費を、家族分も含めて足していくと、けっこうな額になりそう。

「ただし、健康診断や予防接種、入院時の差額ベッド代などは対象外。美容目的のシミ取りもダメですよ」

◆年間25万円の医療費なら最大4万5000円戻る!

 そして気になるのは、医療費控除でどのぐらいお金が戻るのか。仮に、仕送りしている親が払った医療費が20万円で、自分の家族に5万円分治療費がかかった場合、いくらお得になるのかしら。

「医療費で所得控除できるのは10万円を超えた部分なので、合計25万円の医療費なら、15万円分が所得控除の対象に。所得税率が20%の人の場合、所得税3万円が還付されます。住民税は所得に関係なく一律10%控除なので、翌年の住民税は1万5000円安くできます」

 なんか、計算がわかりづらくなってきた…。

 前号でも書いたけど、所得税で還付される金額は、下の表にあるようにその人の所得税率で決まるのよね。所得税率は課税所得(“源泉徴収票”の給与所得の金額から所得控除額を差し引いた額)で決まるの。これは、節税で得するための基本データだから覚えておいた方がよさそう。

 それにしても、医療費のうち、4万5000円も戻れば、多少は救いに♪ ちなみに、税金を払ってない専業主婦は申告しても意味がないので、自分の親の医療費でも夫に確定申告してもらいましょうね。

 わからないことは税務署で相談できるわよ。

※女性セブン2016年9月29日・10月6日号

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