【映像がスゴい!】
「音を消して映像だけ見ても絶対感動できる!」と断言する、アニメ通の漫才師・サンキュータツオさん。一眼レフよりも高精細に描くといわれる映像はご覧の通りだが、特出すべきは光。「新海さんは反射フェチなんじゃないかと思うほど、ビルやタイル、柱や蛍光灯など無機物に反射している光がリアルなんです」(お笑い芸人・サンキュータツオさん)
【再現性がスゴい!】
公開当初から話題を呼んでいたのは、映画の舞台をめぐる“聖地巡礼”。足を運んだファンは「新海監督の再現力すげー!」「こんなところまで忠実!」と感動しきり。公開から1か月経った今も、映画内で忠実に再現されたロケ地には多くの人だかりが。あまりの人気ぶりに映画公式サイトではマナーに気をつけるよう注意喚起が促されるほど。
【新海監督の経歴がスゴい!】
「新海さんは“アニメ業界出身ではないのに、自己流で映像を全部ひとりで作る人がいる”と一躍脚光を浴びた人です。毎回作品性はスケールアップしつつも、『君の名は。』の古典の女性教師は『言の葉の庭』に出てくる人物だったり、多くの作品にリンクするところがあり、所々にしかけが眠っています」(サンキュータツオさん)
『日経エンタテインメント!』編集委員の品田英雄さんは言う。
「この人が好きっていう、ただの恋愛ものじゃなく、この人のために何かしたいと思う気持ちを扱った作品。おじさんだろうとおばさんだろうと青春は通ってきていますから、彼らのそういう必死さを見るとぐっときます。泣くために行くんじゃなくて、結果として涙が出てしまうのが『世界の中心で愛を叫ぶ』と違うところでしょう」
現在、世界の国と地域での配給が決まっているほか、スペインのサンセバスチャン映画祭での公式上映を終え、韓国の釜山映画祭への出品が続く。『君の名は。』フィーバーはまだまだ終わらない。
※女性セブン2016年10月13日号