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プロ野球クライマックスシリーズを面白くする改革案

セリーグのクライマックスシリーズ予定(公式HPより)

 コラムニストでデイトレーダーの木村和久氏が、近頃気になるニュースをピックアップし独自の視点で読み解きます。今回は、いよいよ始まるクライマックスシリーズに苦言。

 * * *
 プロ野球もシーズン最終局面で盛り上がっているなか恐縮ですが、クライマックスシリーズの改革を提案します。今年に限っていえば、セリーグの2位との15ゲーム差以上は、離れすぎです。これで2位、3位チームのどちらかが、クライマックスシリーズを勝ち進み、日本シリーズに出て優勝してもいいんですか? この大逆転があるから面白いという意見もありますが、面白すぎにもほどがあります。じゃ何のためのペナントレースだったんですか? ペナントレース終盤は戦力を温存し、無難に2位、3位を狙う作戦もありますからね。そこでクライマックスシリーズがシラケないように、何かしらの改革をせねばと思う、今日このごろ。勝手に私案を述べたいと思います。

 理想をいえば、2位チームと10~15ゲーム差以上ついたら、そのリーグはクライマックスシリーズ開催をなしにするのが本筋でしょう。でもクライマックスシリーズは、興行面が非常においしい。営業サイドからクレームが来るのは必至です。しかも、どちらかのリーグがクライマックスシリーズを行わないのも不自然だし…。だからクライマックスシリーズをなくす、あるいは減らす考えは却下せざるをえません。

 それでは、両リーグともクライマックスシリーズを行うのを前提として考えてみましょう。よく参考にしようと言われているのが、メジャーリーグのワイルドカードのシステムです。実は日本でこれを導入すると、やっかいになります。つまりメジャーリーグは、両リーグ3地区に分かれているから、足りない4つ目のチームを選ぶためのワイルドカードなのです。

 日本は2リーグだから、わざわざワイルドカードを選ぶ必要がないのです。ワイルドカードのために3リーグにする案を出す人もいますが、それでは本末転倒でしょう。

 ワイルドカードでセリーグとパリーグからそれぞれ1チーム選ぶ方式もありますが、それでは今のクライマックスシリーズと似てしまうし…。ワイルドカード案も却下せざるをえない。結局のところ、現在やっているクライマックスシリーズのハンディキャップの仕組みを、イジるしかないようです。

 では、具体的にどうするか? 現状はペナントレース1位チームがクライマックスシリーズファーストステージで勝ちぬいたチームと戦う場合、すなわちファイナルステージでは、1位チームに1勝のアドバンテージがあります。これを、さらにパワーアップして、2位チームと大差がついたペナントレースの場合、ハンデを増やす案にしたいのです。

 例えばペナントレースで2位と10ゲーム以上差がついた場合は、2勝のアドバンテージにするとか? 現状だと4勝で優勝だから、2回連続で負けたら終わり。でも、これはちょっと虚しい。すぐ終わっちゃいそうです。じゃファイナルステージ自体を、5勝で優勝にすればいいのでしょうか? でも、それはそれで試合日程が長すぎる。もう少し、ほどよいハンデはないんでしょうか?

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