コラム

30代投資家 年初の2段下げと任天堂株の反落で痛い損失

投資歴11年の「カグラ」さん(30代)

 大波乱の2016年相場だが、個人投資家たちはいかにして相場の波を乗り切り、はたまた呑み込まれてしまったのか。投資歴11年「カグラ」さん(30代)が自身のトレード体験を振り返る。

 * * *
 今年の上半期はブイ・テクノロジー(7717)で900万円ほど、それと先物で勝って、年初に口座に入れていた4500万円が1億500万円になりました。半年で6000万円のプラスです。日経平均が1日で500円動くようなボラティリティ(変動率)があれば、先物で取るのはそんなに難しくなかったと思います。

 元手を2倍以上にできたのはよかったですが、失敗もありました。特に大きな負けは、年初の暴落と任天堂関連です。

 去年12月からサイバーダイン(7779)を2万2000株まで買い増しし、230万円の含み益がある状態で年越ししていました。大発会から日経平均は下がり始めていましたが、新興市場は意外と強く、サイバーダインも株価2000円前後で底堅く推移していました。「新興は大丈夫」と思い込んでしまったんです。ところが1月中旬には1日で5%近く下がる日もあり、1840円まで下落。一時、400万円の含み損に。

 そこで一度損切りをし、再度エントリー。1月下旬から2月には2000円台を回復しましたが、2月12日には1400円台まで暴落……。1月、2月と2段下げを両方食らってしまったんです。結局1600円くらいで損切りました。

 年初、為替は円高傾向だったのに、日経平均は1万9000円程度と高い水準でした。明らかに相場全体は下がるとわかっていたのに、「新興だけは強い」と思い込んでしまったのが反省点です。

 もうひとつの大きな負けが、任天堂(7974)です。『ポケモンGO』効果で短期間で株価が2倍になったほか、関連株のサノヤスHD(7022)も5倍超に急騰しましたが、任天堂では100万円ほど、サノヤスでは300万円ほど負けました。

 任天堂が「業績への影響は限定的」とコメントを発表したことで、思った以上に水を差された感がありました。2日連続ストップ安した翌日だったので、「もっとリバウンドするはず」と思っている間に下がってしまったんです。予測が甘かったのが敗因だと思います。

 今年はトータルでは資産を殖やせていますが、この2度の負けの反省点は今後のトレードに活かしていきたいです。

【PROFILE】東京都在住。専業11年目のデイトレーダー。総資産は約2億1000万円で運用額は7000万円ほど。個別株のデイトレのほか、最近は日経225先物ミニのデイトレも行なう。年4回ほど東京株オフを主催。ツイッターは@samidarekagura

※マネーポスト2016年秋号

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