◆「人生大逆転街道」オープン?
──マジメに伺いますが河村市長、名古屋が「訪問したくない都市1位」を脱却するために、まずはどうするべきなんでしょう?
「やっぱり歴史遺産を活かすべきじゃにゃ~の。名古屋人が昔のように誇りを持てないのは、戦争で名古屋城が燃えてしまったからですよ。東京には皇居、大阪には通天閣、京都には清水寺があるように、街には誇りの源泉となるシンボルが必要です。幸いなことに戦前は国宝だった名古屋城には実測図が残っとりますから。寸分違わず修復して、一大アミューズメントにしたいんだぎゃ。
で、もうひとつ腹案があるでね。『桶狭間の戦い』で清須城から信長が出陣して辿ったルートの復元よ。劣勢の織田軍が今川義元の大軍を破った戦いにあやかって、『信長攻略、桶狭間の戦い人生大逆転街道』と名付けて復元する。歴史上の紛れもにゃあ本物が残っているんで、ディズニーランドにも負けませんよ!」
──それはスゴイ……。名古屋といえば「名古屋めし」もブームですが、一方で名古屋名物は「パクリだらけ」との批判もあります。天むすやひつまぶし、さらに味噌カツの元祖は岐阜県という説もありますが。
「ひつまぶしは名古屋のもんだで! それに愛知、岐阜なんかは明治政府が勝手に都道府県として区画を割って作ったもんでね。岐阜も一部は昔、尾張名古屋だったんだから、別にええの!
とにかく、誰が何といおうと名古屋は日本一の街ですよ。御三家筆頭として、もう一度東京を打ち破って将軍を出す、そんな心持ちですよ。トヨタの技術革新のおかげで、名古屋港の貿易黒字は毎年6兆円。そのカネが東京に流れて、首都を支えとるんです。『週刊ポスト』も支えとるんだ。そのくせ東京モンが何を威張っとるんだといいたい! 『名古屋ぎらい』なんて、何いっとるんだぎゃ!」
※週刊ポスト2016年11月11日号