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2016.11.06 16:00  週刊ポスト

映画女優・菜葉菜 「宇宙人みたいな顔も私の個性」

「インディーズの女王」からメジャーへと羽ばたく菜葉菜

 撮影中、容姿が風変わりだと言われなぜか喜ぶ映画女優、菜葉菜(なはな)。

「仕事を始めた頃は容姿にコンプレックスを持ってましたけど、現場を踏むにつれて『菜葉菜ちゃんて不思議な顔だね』と目に留まり、仕事が増えるようになって。たまに『宇宙人みたい』なんて言われますが(笑い)、個性だと認められるようになりました」

 スカウトで芸能界入りした。保育士の道を進んでいたが、園子温監督の『自殺サークル』(2002年)出演で演技に目覚めて、女優の道へ。転機となったのは、映画『コワイ女』(2006年)。3話オムニバスの『鋼』篇で、彼女は頭からズダ袋をかぶった“袋女”を演じた。

「顔も出さずに、足だけでエロスを表現する役柄だったんです。あの時期はちょうど大人のエロスを追求したい全盛期で、“私こそ奥深いエロスを演じられる”と、根拠のない自信に満ちていました。足だけで表現するなんてこれほど役者冥利に尽きる役もないと思えたし、むしろ顔が出ないのがよいのだ、と。袋をかぶり、両手の自由を奪われた状態で立ち回るので記憶が飛ぶほど過酷な撮影でしたが、新しい表現を突き詰めて一皮むけましたね」

 見事な足さばきで、脚フェチのファンも獲得。その後も出演作が途切れることはなく、「インディーズ(映画)の女王」と呼ばれるまでに。さらに今年公開された『64─ロクヨン─』や『後妻業の女』など、近年はメジャー作品にも活動の場を広げている。『64─ロクヨン─』では、「県警が馬鹿呼ばわりされるのは耐えられません」と佐藤浩市演じる広報官に迫る地元記者を好演。同作に続き、来年もまた佐藤との撮影が予定されているという。

「役者としては足りないものがあると自覚しています。今はそこを充填しているところで、バージョンアップした状態でこれまで培ってきたすべてを今作につぎ込みたい。佐藤さんにも、『俺にとっては通過点だけど、菜葉菜には勝負の作品になるな』とガツンと言われ、作品と心中する覚悟です」

 とキッパリ答えた。1本では地味な菜の花が、菜の花畑となって華やかな存在感を放ってほしい──そんな願いが、芸名にこめられている。「まだ3分咲きです」と語る彼女。満開のその時が待ち遠しい。

◆なはな/東京都出身。2005年映画『YUMENO』で初主演し本格的にデビュー。『ヘヴンズ ストーリー』はじめ、多数のインディーズ映画の主演やヒロインを演じる。その稀有な個性と演技力でドラマ等でも大活躍。2016年は『64─ロクヨン─(前、後編)』など4本の映画に出演。2017年は『ラストレシピ~麒麟の舌の記憶~』『追憶』『狐独』などが公開予定。

撮影■橋本雅司 取材・文■渡部美也

※週刊ポスト2016年11月11日号

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