この資料を作ったのは、世耕弘成官房副長官(当時)と長谷川榮一総理補佐官、そして今井尚哉総理秘書官(※注3)だ。

【※注3/世耕氏と今井氏は、第一次安倍政権でも安倍首相を首相補佐官として支えた。世耕氏は現在、経産相とともにロシア経済分野協力担当相を兼任。今井氏は「一億総活躍社会」のスローガンの考案者として知られる。今井氏と、第二次安倍政権から官邸入りした長谷川氏は経産省出身。安倍官邸は同省と関わりが深い。】

「プーチンを惹きつける資料作成」は、1月22日の日露首脳電話会談がきっかけとなった。会談で次官級協議の実施が決まり、プーチンが安倍に対して早期のロシア訪問を要請した。会談終了後、安倍は居並ぶ官邸スタッフの前でこう宣言した。

「私は今年ロシアとの関係を本気で前進させようと考えている。NSCの指揮の元、各省庁挙げて全力で取り組んで欲しい」

 これを受け2月10日、日・露・中央アジア交流促進会議のプラットフォームで「プーチンを惹きつける経済パッケージ」の作成が始まった。

 資料作成に当たり官邸チームは、プーチンが文章中心の従来型の資料を嫌い、一目でわかる映像的な資料を好むとの情報を得ていた。内容もさる事ながら、プーチンを一目で惹きつける資料の「一覧性、見やすさ」に重点を置いて作業が進められた。

※SAPIO2016年12月号

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