ノッポさんは宮沢賢治が大好き
――最後に、ノッポさんがこれからやりたいことは何ですか?
身体が許せば、宮沢賢治さんの一人芝居(『ノッポさんの宮沢賢治~ぼくは賢治さんが大好き!』公演)をもっとキチンとしたものにして演じたいですね。私は、賢治さんが大好きなんです。もう本当に素晴らしい人。文章のリズム感も最高です。絶対に賢治さんは歌いながら原稿を書いていたに違いありませんよ。
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番組終了から26年、ノッポさんは今でもあの当時のノッポさんのままだった。「『小さい人』だったあの頃、どんな人もみんなきれいで、賢い存在でした」と語るノッポさんは、気力も、体力もまだまだ現役。「小さい人」への敬意を持って、これからも私たち元「小さい人」と一緒に、遊んでくれるだろう。
◆高見のっぽ:1934年5月10日生まれ。1967年から20年超にわたりNHK教育テレビで放送された『なにしてあそぼう』~『できるかな』では、一言もしゃべらずに鮮やかに工作を生み出す“ノッポさん”として出演。同時に、作家・高見映として多数の児童書、絵本、エッセイなどを発表。現在は、俳優・作家・歌手として幅広く活躍中。新刊は『ノッポさんの「小さい人」となかよくできるかな?―ノッポ流 人生の極意―』。