新年を迎えて、持ち物も一新したいところ。特に、財布は常に持ち歩くアイテムなだけでなく、お金を管理する重要な小物。そこで、風水建築デザイナーの直居由美里さんに財布購入にうってつけのタイミングについて聞きました。
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財布は金運を左右する重要なアイテムです。関西のデパートなどでは、新春から「春財布」のセールを始めます。「春=張る」から、いつもお金に恵まれるという願いが込められた風習です。
一見、ただのことば遊びのように思えますが、中国占術の基礎である陰陽五行の流れを汲くんだ考え方です。
夜が陰、昼が陽ですから、昼が最も短くなる冬至(12月21日頃)を「陰が極まる日」と呼びます。冬至を過ぎると、寒さが続くものの、夜は徐々に短くなっていきます。
現在のように暖房設備が整っておらず、照明も充分でなかった時代の人々は、厳しい寒さに震えながらも、一日ごとに日が長くなることを実感しながら春の到来を待ち望んでいたのでしょう。
陰が極まった冬至を過ぎると、陽の力が伸びてきます。このタイミングで財布を新調することで、お金がスムーズに入ってくるようになるのです。反対に避けたいのが、秋財布。秋は「空き」に通じるため、財布がからっぽになってしまうといわれています。
夏が過ぎて秋になると、陰の力が伸びてきます。陰は縮小、陽は拡大を司りますから、金運に勢いをつけたいのなら、財布の購入は春がふさわしいでしょう。
財布は毎年買い替える必要はありませんが、くたびれたり、汚くなる前に買い替えるのがいいでしょう。住まいの掃除と同じで、財布も常にきれいな状態を保つべきです。
古い財布を処分するときは、中に入っているものをすべて出して空にします。もう使わない古い財布だからといって、そのままゴミ袋に捨てるのは、あまりにも冷淡です。大切なお金を入れておいた財布なのですから、「ありがとう、お疲れ様」という気持ちをこめて白い紙に包んで処分します。