投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が2月27日~3月3日のドル・円相場の見通しを解説する。
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今週のドル・円はやや弱含みか。トランプ米大統領は就任後初の議会演説を28日に行う。その場で具体的な経済政策が提示される見込みだが、市場の高い期待に十分応えることができる内容かどうか、慎重な見極めが必要になりそうだ。また、3月14-15日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えてイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が経済、インフレ見通しについて慎重な見解を表明した場合、3月利上げ観測は大幅に後退しドル売りを促す要因となるだろう。
トランプ大統領はこれまで、経済成長率+3.5%を目指しインフラ整備への5500億ドルの投資のほか、税制に関しては連邦法人税率を35%から15%への引下げ、所得税率の引下げの一方、企業の海外所得への課税などに言及している。ただ、大規模な財政支出によって財政赤字は増大し、金利上昇につながるため、景気の腰折れ要因となりかねない。
それゆえに、財政支出は現実的な規模に落ち着くとの見方は多い。ただし、その場合減税規模の縮小と受け止められ、株売り・ドル売りが強まる可能性がある。経済政策が市場の期待に沿った内容でもドル上昇は短期間で終了し、当面のドル買い材料出尽くしでドル売りが強まる可能性は残されている。
また、イエレンFRB議長とフィッシャーFRB副議長の発言も材料視されそうだ。イエレンFRB議長は3月3日にシカゴで開かれるイベントに出席し、経済見通しについて話す予定となっている。同日にはフィッシャーFRB議長も金融政策に関するフォーラムに出席し、講演を行う。FRB議長と副議長の発言内容がハト派寄りならドルは一段安となり、心理的な節目である110円を試す展開もあり得る。
【トランプ米大統領議会演説】(2月28日予定)
トランプ大統領は就任後初となる議会演説を行う。すでに「驚くべき税制改革について明らかにする」と発言しており、大型減税やインフラ投資など景気刺激策の具体的な内容に言及すると期待されているが、市場の期待を下回る内容だった場合、株安・ドル安の相場展開となる可能性がある。
・2月27日-3月3日に発表される主要経済指標の見通しについては以下の通り。