国際ジャーナリストで作家の落合信彦(おちあい・のぶひこ)氏が2月1日、老衰のため東京都内の病院で亡くなった。息子の落合陽一氏が自身のSNSで明らかにした。84歳だった。
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
落合氏は1960年代に単身渡米。米ペンシルベニア州のオルブライト大学に留学。テンプル大学大学院に進み、その後、石油ビジネスの世界に身を投じた。
1970年代後半から執筆活動を開始。国際政治や安全保障、諜報機関の動向を専門とするジャーナリストとして活躍し、CIA(米中央情報局)やモサド(イスラエル諜報特務庁)などの情報機関への独自取材に基づいた作品を数多く発表した。特に、ケネディ大統領暗殺事件の謎に迫った一連の著作や、冷戦下の国際情勢を独自の視点から鋭く分析した記事は、多くの読者の支持を集め、『狼たちへの伝言』『決定版 二〇三九年の真実』など多くのベストセラーを世に送り出した。
1980年代後半には、アサヒビールの「スーパードライ」の初代テレビCMキャラクターに起用され、大きな話題に。「個の自立」と「国際感覚の重要性」を説き、バブル期からその崩壊後に至るまで、日本の若者層やビジネスマンの意識に大きな影響を与えた。
晩年も執筆意欲は衰えず、雑誌『SAPIO』(小学館)の連載や著書を通じて、多角的な視点から日本が進むべき道について提言を続けていた。
葬儀・告別式は近親者で行い、後日お別れの会が執り行われる予定。
