◆安倍先生とお会いしました
──安倍首相は国会で籠池理事長と会ったことがないと説明している。
「父の代理で私が安倍先生とお会いしました。2012年9月の自民党総裁選の時に、安倍先生は大阪で街頭演説をしたあとリーガロイヤルホテルに向かいました。私はホテルのロビーで待っていて、『籠池です。父の名代としてきました。くれぐれもよろしく伝えてくれと言われています。応援しています』と挨拶して、父の名刺を差し出したのです。
安倍先生は父の名刺を隣にいた秘書の方に渡されていました。私は確かに父の名代として、ご挨拶をしました。安倍先生が『会ったこともない』と言われるのはどういうことかと。心にぶれがあるからなのでしょうか」
佳茂氏が「これを見てください」と差し出した名刺には、〈衆議院議員 安倍晋三〉とある。当時は総理退任後で自民党も下野しており、安倍氏は無役の“ヒラ議員”だった時期だ。
──会ったのは1度だけ?
「実は、その前に直接、電話をもらったことがあります。父が安倍先生を幼稚園の講演会にお呼びしていたのが、安倍先生から急にキャンセルになると私の携帯電話にお詫びの連絡が入ったのです。間に入ってくれた人が、父と間違えて私の番号を教えたのではないでしょうか? 『すみません。私は息子です。父のほうに電話をしてください』と、父の番号を伝えました」
──仲介者は誰か。
「よくわからないんです」
佳茂氏は森友学園と安倍首相をつないだ「仲介者」については頑なに口をつぐんだ。