ライフ

江戸を守る親分「鬼平」は財テクの鬼でもあった

銭相場で大儲け(写真:アフロ)

 江戸時代・火付盗賊改方の長である「長谷川平蔵」とは実在する旗本の歴代の名称。「鬼平」こと長谷川平蔵は二代目の宣以(のぶため)を指す。幼名は銕三郎(てつさぶろう)。青年時代は放蕩無頼の風来坊で、「本所の銕」と呼ばれて恐れられた。池波正太郎『鬼平犯科帳』の主人公について歴史家・安藤優一郎氏が明らかにする「まさかの素顔」とは。

 * * *
〈「こやつどもを生かしておいてはためにならぬ。刃向かう者は斬れ!!」

 と、平蔵は抜き打ちに浪人くずれ二人を、水もたまらず斬って捨てたものである〉(『鬼平犯科帳』より)

 罪人たちを厳しく取り締まることで「鬼平」と称される長谷川平蔵。実在した江戸時代中期の旗本で、鬼平は放火犯や盗賊を取り締まる火付盗賊改方の頭(長官)だった。厳しさの反面、囚人と酒を酌み交わすなど人情にあふれ、「御頭」と多くの部下や市井の人々に愛された人物である──。

 豪腕で悪人を討ち、江戸の治安を守る現場主義の頼もしい親分が我々が思い描く鬼平像だろう。

 だがこれは池波正太郎の『鬼平犯科帳』で描かれた鬼平であり、作品には描かれていない意外な素顔が多く存在する。

 無骨で物々しい捕り物現場が似合いそうだが、一方で平蔵は幕府の行政マンとしても立派な業績を残している。寛政の改革の目玉事業として教科書にも登場する石川島の人足寄場の生みの親は平蔵だ。

 人足寄場は、主に無宿と呼ばれる仕事にあぶれた無戸籍の人たちを対象にした職業訓練所のようなところだ。当時、生活に窮した無宿者たちの犯罪が問題になっていたため、平蔵が時の老中松平定信に具申し設立され、自ら運営にもあたっていた。

関連記事

トピックス

安達祐実と元夫でカメラマンの桑島智輝氏
《ばっちりメイクで元夫のカメラマンと…》安達祐実が新恋人とのデート前日に訪れた「2人きりのランチ」“ビジュ爆デニムコーデ”の親密距離感
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《安達祐実の新恋人》「半同棲カレ」はNHKの敏腕プロデューサー「ノリに乗ってる茶髪クリエイターの一人」関係者が明かした“出会いのきっかけ”
NEWSポストセブン
イベントの“ドタキャン”が続いている米倉涼子
「押収されたブツを指さして撮影に応じ…」「ゲッソリと痩せて取り調べに通う日々」米倉涼子に“マトリがガサ入れ”報道、ドタキャン連発「空白の2か月」の真相
NEWSポストセブン
元従業員が、ガールズバーの”独特ルール”を明かした(左・飲食店紹介サイトより)
《大きい瞳で上目遣い…ガルバ写真入手》「『ブスでなにもできないくせに』と…」“美人ガルバ店員”田野和彩容疑者(21)の“陰湿イジメ”と”オラオラ営業
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《“奇跡の40代”安達祐実に半同棲の新パートナー》離婚から2年、長男と暮らす自宅から愛車でカレを勤務先に送迎…「手をフリフリ」の熱愛生活
NEWSポストセブン
明治、大正、昭和とこの国が大きく様変わりする時代を生きた香淳皇后(写真/共同通信社)
『香淳皇后実録』に見当たらない“皇太子時代の上皇と美智子さまの結婚に反対”に関する記述 「あえて削除したと見えても仕方がない」の指摘、美智子さまに宮内庁が配慮か
週刊ポスト
「ガールズメッセ2025」の式典に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月19日、撮影/JMPA)
《“クッキリ”ドレスの次は…》佳子さま、ボディラインを強調しないワンピも切り替えでスタイルアップ&フェミニンな印象に
NEWSポストセブン
結婚へと大きく前進していることが明らかになった堂本光一
《堂本光一と結婚秒読み》女優・佐藤めぐみが芸能界「完全引退」は二宮和也のケースと酷似…ファンが察知していた“予兆”
NEWSポストセブン
売春防止法違反(管理売春)の疑いで逮捕された池袋のガールズバーに勤める田野和彩容疑者(21)
《GPS持たせ3か月で400人と売春強要》「店ナンバーワンのモテ店員だった」美人マネージャー・田野和彩容疑者と鬼畜店長・鈴木麻央耶容疑者の正体
NEWSポストセブン
日本サッカー協会の影山雅永元技術委員長が飛行機でわいせつな画像を見ていたとして現地で拘束された(共同通信)
「脚を広げた女性の画像など1621枚」機内で児童ポルノ閲覧で有罪判決…日本サッカー協会・影山雅永元技術委員長に現地で「日本人はやっぱロリコンか」の声
NEWSポストセブン
三笠宮家を継ぐことが決まった彬子さま(写真/共同通信社)
三笠宮家の新当主、彬子さまがエッセイで匂わせた母・信子さまとの“距離感” 公の場では顔も合わさず、言葉を交わす場面も目撃されていない母娘関係
週刊ポスト
Aさんの左手に彫られたタトゥー。
《10歳女児の身体中に刺青が…》「14歳の女子中学生に彫られた」ある児童養護施設で起きた“子供同士のトラブル” 職員は気づかず2ヶ月放置か
NEWSポストセブン