国内

日本製の囲碁AI 進化するも「ご乱心」の詰めの甘さが弱点

このモニターに「DeepZenGo」の手が示されて人間が着手する

 ついにAI(人工知能)が、囲碁のトッププロが競う国際大会に参加する時代がやって来た──。

 日本、中国、韓国のトップ棋士に囲碁AI「DeepZenGo」を加えた四者で世界ナンバーワンを決める「ワールド碁チャンピオンシップ」(主催:公益財団法人 日本棋院)が3月21日~23日の3日間にわたって大阪市で打たれ、韓国代表の朴廷桓(パク・ジョンファン)が全勝で優勝し、賞金3000万円を手にした。

 注目の囲碁AI「DeepZenGo」(以降、Zen)は、1勝2敗で3位となったものの、全局で終盤入り口まで優位に立ち、その実力を大いにアピールした。

 参加棋士は豪華だ。朴九段は世界戦で優勝経験もある韓国ナンバーワン棋士。中国はランキング2位で若手有望株のミ・イクテイ九段。そして日本代表は、昨年4月に前人未到の七大タイトル制覇を成し遂げた井山裕太九段(現六冠)。

 各国を代表するトップ棋士3人との対局前に、Zen開発チーム代表の加藤英樹さんは「1勝したい」と話していた。

 Zenは日本生まれ。囲碁ソフトとして成長してきたが、個人用パソコンバージョンでは限界があった。

 昨年3月にグーグル社が開発した人工知能AIソフト「アルファ碁」に、元世界チャンピオンの李世ドル九段が1勝4敗で敗れたのをご記憶の方も多いだろう。飛躍的に強くなったのはディープラーニング(深層学習)という革新的な技術を採用したことによる。

 ディープラーニングを使うには、コストがかかる。たとえば、アルファ碁が李九段と対局した際には、1局に電気代が数万円かかる装置だったといわれており、開発には資金力も重要な要因なのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

解散を発表したTOKIO(HPより)
「TOKIOを舐めるんじゃない!」電撃解散きっかけの国分太一が「どうしても許せなかった」プロとしての“プライド” ミスしたスタッフにもフォロー
NEWSポストセブン
教員ら10名ほどが集まって結成された”盗撮愛好家グループ”とは──(写真左:時事通信フォト)
〈機会があってうらやましいです〉教師約10人参加の“児童盗撮愛好家グループ”の“鬼畜なやりとり”、教育委員会は「(容疑者は)普通の先生」「こういった類いの不祥事は事前に認知が難しい」
NEWSポストセブン
警視庁を出る鈴木善貴容疑者=23日午前9時54分(右・Instagramより)
「はいオワター まじオワター」「給料全滅」 フジテレビ鈴木容疑者オンカジ賭博で逮捕、SNSで1000万円超の“借金地獄”を吐露《阿鼻叫喚の“裏アカ”投稿内容》
NEWSポストセブン
大手芸能事務所の「研音」に移籍した宮野真守
《異例の”VIP待遇”》「マネージャー3名体制」「専用の送迎車」期待を背負い好スタート、新天地の宮野真守は“イケボ売り”から“ビジュアル推し”にシフトか
NEWSポストセブン
「最近、嬉しかったのが女性のファンの方が増えたことです」
渡邊渚さんが明かす初写真集『水平線』海外ロケの舞台裏「タイトルはこれからの未来への希望を込めてつけました」
NEWSポストセブン
4月12日の夜・広島県府中町の水分峡森林公園で殺害された里見誠さん(Xより)
《未成年強盗殺人》殺害された “ポルシェ愛好家の52歳エリート証券マン”と“出頭した18歳女”の接点とは「(事件)当日まで都内にいた」「“重要な約束”があったとしか思えない」
NEWSポストセブン
「父としての自覚」が芽生え始めた小室さん
「よろしかったらお名刺を…!」“1億円新居”ローン返済中の小室圭さん、晩餐会で精力的に振る舞った理由【眞子さんに見せるパパの背中】
NEWSポストセブン
多忙なスケジュールのブラジル公式訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《体育会系の佳子さま》体調優れず予定取り止めも…ブラジル過酷日程を完遂した体力づくり「小中高とフィギュアスケート」「赤坂御用地でジョギング」
NEWSポストセブン
麻薬密売容疑でマグダレナ・サドロ被告(30)が逮捕された(「ラブ・アイランド」HPより)
ドバイ拠点・麻薬カルテルの美しすぎるブレイン“バービー”に有罪判決、総額103億円のコカイン密売事件「マトリックス作戦」の攻防《英国史上最大の麻薬事件》
NEWSポストセブン
広島県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年6月、広島県。撮影/JMPA)
皇后雅子さま、広島ご訪問で見せたグレーのセットアップ 31年前の装いと共通する「祈りの品格」 
NEWSポストセブン
無期限の活動休止を発表した国分太一(50)。地元でもショックの声が──
《地元にも波紋》「デビュー前はそこの公園で不良仲間とよくだべってたよ」国分太一の知られざる “ヤンチャなTOKIO前夜” 同級生も落胆「アイツだけは不祥事起こさないと…」 【無期限活動停止を発表】
NEWSポストセブン
出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
《水原一平がついに収監》最愛の妻・Aさんが姿を消した…「両親を亡くし、家族は一平さんだけ」刑務所行きの夫を待ち受ける「囚人同士の性的嫌がらせ」
NEWSポストセブン