国際情報

サピオと産経が嫌いな左派政権誕生で黒田勝弘氏は韓国追放?

反米・親北思想が濃厚な文在寅氏 EPA=時事

 盧武鉉政権以来、約10年ぶりの左派・革新政権が韓国に誕生しようとしている。現職大統領の失職という異常事態、未曽有の政治混乱が続く韓国社会の行く末を、ソウル駐在歴40年の黒田勝弘氏が占った。

 * * *
 朴槿恵大統領の弾劾・罷免で、10年続いた右派・保守政権が崩壊した。その結果、5月に誕生するはずの新政権は、野党勢力の左派・革新系に握られることがほぼ確実になった。この右から左への権力移動は、韓国現代政治に関する筆者のかねてからの「10年周期説」を裏付けるものだ。

 韓国は1987年の民主化選挙以来、30年間に6人の大統領が誕生している。その間、2人で10年ずつ右、左が交代してきた。今回、周期にしたがって左派・革新政権が誕生すれば、金大中・盧武鉉政権(1998─2008年)以来、10年ぶりということになる。

 ここで仮に、支持率トップを独走する「共に民主党」の文在寅政権が誕生するとして、その左派・革新体質を展望するには金大中・盧武鉉政権を振り返ることが手っ取り早い。文在寅氏は盧武鉉の長年の部下で秘書室長だった。いわば“ミニ盧武鉉”である。そこでまず、盧政権下で何があったかおさらいしておく。

 その前に、文在寅氏については先年こんな風景があった。産経新聞の加藤達也元ソウル支局長が朴槿恵大統領に対する名誉毀損事件で起訴された時のことだ。最大野党の「共に民主党」代表だった彼が外信記者クラブで記者会見をした際、筆者は「産経新聞の記者だが……」といってこんな質問をした。

「今回の起訴をどう思うか。盧武鉉政権時代、私(黒田)も記事が気に食わないといって大統領官邸から排除されたことがある。あなたの言論観を聞きたい」

 答えは「起訴はよくない。言論の自由は民主主義国家として守られなければならない。私は(政権を取れば)言論の自由を保証する」という平凡なものだったが、冒頭でわざわざ「われわれは産経新聞は好まないが……」と前置きした後、そう答えたのだ。

関連キーワード

トピックス

愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
岡田監督
【記事から消えた「お~ん」】阪神・岡田監督が囲み取材再開も、記者の“録音自粛”で「そらそうよ」や関西弁など各紙共通の表現が消滅
NEWSポストセブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
イメージカット
「有名人なりすまし広告」の類に“騙されやすい度”をチェックしてみよう
NEWSポストセブン
不倫騒動や事務所からの独立で世間の話題となった広末涼子(時事通信フォト)
《「子供たちのために…」に批判の声》広末涼子、復帰するも立ちはだかる「壁」 ”完全復活”のために今からでも遅くない「記者会見」を開く必要性
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン