「春は学校が新しくなったり職場が異動になったり変化が多い時期なのでストレスがかかる人が多く、ストレスによって便秘や下痢など胃腸の不調が起きやすいのです」
そう話すのは、便秘外来を開設する小林メディカルクリニック東京院長の小林暁子さん。この時期に便秘になったことがきっかけで、痔になってしまう人も多い。
「便が硬いと、力んだ時に肛門が切れたり、便がたまっていると肛門の血流が悪くなり炎症を起こしやすくなったりして、痔の原因になります。だからやっぱり、便をためないに越したことはありません」(小林さん)
ためないためにはどうしたらいいのか?
「食物繊維の多い食事が効果的です。ただし食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、水溶性だけのレタスは意外と効果がありません。水溶性と不溶性が2対3のバランスで含まれている食材が理想です。例えばごぼう、菜の花、アボカド、納豆などは便秘解消には良いでしょう」(森田さん)
前出の和泉さんの便秘解消のキーワードも、食物繊維だ。
「健康番組に出たことをきっかけに1日5粒、食物繊維が豊富なアーモンドを食べたり、柑橘類や玄米を摂取するようになりました。また朝、腸のマッサージをしたり…。食事とマッサージを毎日続けることで、今は1日1回出ています」
さらに森田さんは、1日1回決まった時間、出なくてもトイレに座り、ロダンの『考える人』ポーズを取るといい、とアドバイスを送る。
「あのポーズは便を出すのにうってつけなんです。前かがみでひじを太ももにのせると、直腸と肛門が便を出しやすい角度になります。また、かかとを少し上げることで腹筋の力を腸にかけやすくなり、便が出やすくなります」
※女性セブン2017年4月20日号