ライフ

高カカオ豆チョコの研究発表続々 「脳の若返り」で炎上も

高カカオのチョコが人気だが(写真:アフロ)

 カカオ成分が多く含まれたチョコレート人気が続き、その効能を報告するレポートも多く出されている。だが中には少々勇み足ではないかと思われる実験報告がネットでぷち炎上したケースも。食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏が解説する。

 * * *
 カカオ成分が豊富に含まれた「高カカオチョコレート」の人気は、チョコレート業界全体への波及効果も大きい。2015年には小売金額ベースで5040億円(前年比3.7%増)。その人気を支えているのが、次々に明らかになる健康面に対する効果だ。

 例えば愛知学院大学のチームの研究では、豊富に含まれるカカオポリフェノールには「脳の神経細胞を増やすのに重要な液性タンパク質「BDNF」を活性化し、アルツハイマー型の認知症やうつを防ぐ」、「高めの血圧を下げる」作用などが日本人347人を対象とした臨床試験で確認されている。

 また帝京大学の研究では「便秘傾向の女性がカカオ分72%のチョコレートを食べたところ、排便回数や便量が増加」するのだとか。カカオに含まれるカカオプロテインが腸内細菌のエサとなり、善玉菌が増え、腸内環境が整えられるというのだ。

 今年に入ってからも続々と高カカオチョコレートにまつわる研究発表がなされている。

 新しいところでは3月24日に森永製菓が「ハイカカオチョコレート共存下における、ビフィズス菌BB536の増殖促進作用を確認した」と発表している。高カカオチョコレート入りとなし、それぞれの培養液を入れた試験管内でビフィズス菌B536を8時間かけて培養したところ「なし」の培養液ではほとんど変化しなかったのに対し、高カカオチョコレート入りの培養液では菌の数が29倍に増加するといった結果を確認。今後も再現性や、作用成分、ヒトの体内でも効果が認められるかなどの研究を継続し、高カカオチョコレートとビフィズス菌の相乗効果について研究を重ねていくという。

関連キーワード

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏に「自民入りもあり得るか」聞いた
【国民民主・公認取り消しの余波】無所属・山尾志桜里氏 自民党の“後追い公認”めぐる記者の直撃に「アプローチはない。応援に来てほしいくらい」
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
遠野なぎこさん(享年45)、3度の離婚を経て苦悩していた“パートナー探し”…それでも出会った「“ママ”でいられる存在」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
NEWSポストセブン