今後、経済面でも安全保障面でも要求を強めてくるトランプ大統領とは断固戦わないといけない。だが立場上、晋三総理にはノーと言いにくい場面も出てくるはずだ。だから俺が呼びかけ人になり、今年2月に超党派の議員連盟「防波堤の会」を発足させた。
今後アメリカだけじゃなく中国やロシアのよこしまな要求に対し、日本の乱暴な国会議員が“防波堤”になって、「しっかりしろ」「下がるな」と総理の背中を押すつもりだ。これには晋三総理も「いやあ、ありがとうございます」と喜んでいたよ。
俺は、彼がめげそうになったら、防波堤議連で「日本の政治は総理一人で決めるのではない」と訴えて矢面に立ち、荒波を受けながらも国益を死守する覚悟だ。それこそ亀井静香にふさわしい役割じゃないか。俺は嫌われ者で憎まれ者だからな(笑)。
●かめい・しずか/1936年広島県生まれ。東京大学経済学部卒業後。1962年、警察庁に入庁。1977年に退官。1979年、衆議院議員選挙に自民党から立候補し初当選。運輸大臣、建設大臣を歴任。2005年には自民党を離党し、国民新党を結党。2009年、国務大臣金融・郵政改革担当に就任するも、2010年6月に辞任。現在、無所属。
取材・構成■池田道大
※SAPIO2017年5月号