これに対し、長嶋氏も反論する。
「僕は質問状に『撤去しろ』と書いていないんです。鎌倉一の老舗が道路交通法違反にあたることをやっていいのかと思ったので質問した。あんな貼り紙をされるなんて名誉毀損ですよ」
現在の貼り紙は長嶋氏の名前を削除し、〈とある方のご指摘があり〉という表現に変わったが、遺恨が残っていることがかえってにじみ出る。鎌倉市の関係者はこの騒動の裏側をこう語る。
「豊島屋の社長が会頭を務める商工会議所と市議会は、以前から鎌倉の街づくりに関して対立してきました。今回の騒動はその因縁が再び表面化した形だと思います」
一歩も譲らない両者の甘くない戦いが古都・鎌倉を揺るがしている。
※週刊ポスト2017年4月28日号