とはいえ、この時点ではまだまだ天皇賞なんて頭にありません。前走のGII日経賞もゴールドアクターやディーマジェスティといったGI馬がいて、このメンバーでそこそこやれるのなら先々楽しみだと思って出走させました。あんなに後ろから競馬をするとは思わなかったけれど、先行馬が粘る中での強い競馬。田辺裕信騎手が馬の力を上手に引き出してくれました。
結果論になりますが、デビューが遅かったことでじっくり体を作ることができた。体のバランスがよく、きれいな馬体で見るからにいい馬という感じ。ただ、マンハッタンカフェ産駒らしく柔らかすぎて少し緩く、できあがるまでに時間がかかりそうな印象。そのぶん距離の融通性はあると思いました。
予想どおりトモが弱くて、ヒザ裏が張りがち。能力があるから、休み休みいこうと決断しての遅いデビューです。名前の由来(イタリア産のデザートワイン)のとおり、最後からゆっくり行こうと思ったわけです。
淀の3200メートルはもちろん初めてですが、大丈夫だと思います。スローペースになりそうですが、引っ掛かる心配がないところが強み。ある程度前で競馬ができる器用さもあります。