DPP-4阻害薬などインクレチン系の薬の場合、糖質が摂取された時にのみ、β細胞が刺激されるので、SU剤に比べ、副作用のリスクが少ないという。日本でだけ広く処方されている理由を、製造・販売元のサノフィはこう話す。

「日本人の糖尿病はインスリン分泌能の低下の要因が大きく、インスリン抵抗性の大きい欧米人とは病態が異なります。日本人の糖尿病では、インスリン分泌促進薬が有効なことが多く、SU薬は日本で広く使用されている。SU薬の二次無効(副作用)に関しては報告はありますが、他の系統の薬物より二次無効が起こりやすいかどうかは一定の成績は得られていません」(コミュニケーション部製品・疾患啓発広報グループ)

■取材協力/室井一辰(医療経済ジャーナリスト)

※週刊ポスト2017年5月5・12日号

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