国際情報

これまでになく緊迫感を持つ米韓合同軍事演習の様子と狙い

4月2日に公開された演習 Reuters/AFLO

 闇に紛れ、アメリカ空軍の戦略爆撃機B1Bが北朝鮮領内に侵入した。ステルス性能を持ち、約60tもの爆弾やミサイルを搭載できる同機は、“死の白鳥”の異名を持つ。B1Bはマッハ1.25の超音速で飛び、北朝鮮のミサイル基地や防空レーダーを次々に破壊。

 続いて飛来したのは、アメリカ軍の特殊部隊支援輸送機MC130と特殊戦ヘリMH47だった。それらには“ニンジャ・フォース”と呼ばれる米海軍所属の特殊部隊「DEVGRU」や、韓国で新たに創設された「“北朝鮮首脳部除去”特殊任務旅団」が搭乗していた。ニンジャ・フォースは、ウサマ・ビン・ラディンの暗殺作戦で知られる最精鋭の部隊だ。

 彼らは“目標”の近くで一気に降下し、暗闇の中、「最高権力者」がいるその場所へと突入していく。これが、米軍が金正恩殺害作戦を実行する際に考えられるシナリオの1つだ。

 4月15日の北朝鮮の太陽節(金日成主席の誕生日)では、新型ミサイルを公開した大規模な軍事パレードが行われ、翌16日には中距離ミサイルを発射した。ミサイルは発射後すぐに爆発して失敗に終わったが、引き続き緊張は高まっている。

 3月1日から約2か月にわたって行われた米韓合同軍事演習は、両軍あわせて約30万人が参加した。同軍事演習では、4月2日に韓国南東部の浦項で行われた大規模な上陸訓練の様子が報道陣に公開された。さらに同11日には、海上の輸送船から物資を陸揚げする訓練が公開された。4月の訓練を現地取材した在韓国カメラマン・申光秀氏が語る。

「この訓練は初めて陸海空の3軍が連携する形で行われ、非常に実戦的でした」

関連キーワード

関連記事

トピックス

谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
列車の冷房送風口下は取り合い(写真提供/イメージマート)
《クーラーの温度設定で意見が真っ二つ》電車内で「寒暖差で体調崩すので弱冷房車」派がいる一方で、”送風口下の取り合い”を続ける汗かき男性は「なぜ”強冷房車”がないのか」と求める
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
「舌出し失神KO勝ち」から42年後の真実(撮影=木村盛綱/AFLO)
【追悼ハルク・ホーガン】無名のミュージシャンが「プロレスラーになりたい」と長州力を訪問 最大の転機となったアントニオ猪木との出会い
週刊ポスト
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン
話題を集めた佳子さま着用の水玉ワンピース(写真/共同通信社)
《夏らしくてとても爽やかとSNSで絶賛》佳子さま“何年も同じ水玉ワンピースを着回し”で体現する「皇室の伝統的な精神」
週刊ポスト
ヒグマの親子のイメージ(時事通信)
《駆除個体は名物熊“岩尾別の母さん”》地元で評判の「大人しいクマ」が人を襲ったワケ「現場は“アリの巣が沢山出来る”ヒヤリハット地点だった」【羅臼岳ヒグマ死亡事故】
NEWSポストセブン
真美子さんが信頼を寄せる大谷翔平の代理人・ネズ・バレロ氏(時事通信)
《“訴訟でモヤモヤ”の真美子さん》スゴ腕代理人・バレロ氏に寄せる“全幅の信頼”「スイートルームにも家族で同伴」【大谷翔平のハワイ別荘訴訟騒動】
NEWSポストセブン