米韓合同軍事演習は毎年行われているが、今年はこれまでにないほど緊迫感を持っていた。軍事評論家で元航空自衛隊3佐の潮匡人氏はこう解説する。
「今回の米韓合同軍事演習は過去最大規模で、『キー・リゾルブ』と『フォール・イーグル』という2つの訓練が行われました。前者は朝鮮有事を想定した図上演習で、後者は実際の兵器・装備を使った野外機動訓練です。
演習では、空母カール・ビンソンが投入され、ステルス爆撃機も参加した点が注目されます。また、在韓米軍の地下坑道での掃討訓練の様子が初めて公開されるなど、特殊部隊による金正恩の“斬首作戦”が示唆されました」
訓練には、“ニンジャ・フォース”DEVGRUやデルタ・フォースなどの特殊部隊、さらに“死の白鳥”B1Bや同じくステルス戦闘機のB22も参加。それらの訓練や部隊の役割を総合すると、冒頭のようなシナリオが想定されるのだ。
※SAPIO2017年6月号