ただ、こうしたことに「100%」はあり得ません。1発ないし数発に対する迎撃実験で100%のスコアだったから50発のミサイル迎撃も可能だ、というのは理論値でしかないのです。現実には49発を迎撃できても、撃ち漏らした1発が日本のどこかに着弾してしまう可能性は排除できないのです。
そのためにも、私はアメリカが韓国に配備したTHAAD(高高度防衛ミサイルシステム)を、日本も早期のうちに導入する必要があると思っています。THAAD導入なら現在の2段構えのミサイル防衛体制が3段構えになり、より迎撃成功の確率が上がります。
※SAPIO2017年6月号