北朝鮮がノドンを日本に向けて撃つ場合、作戦としてなら通常弾頭ですし、最後の暴発なら核弾頭を使用することになるでしょう。現在北朝鮮は数度にわたる核実験を繰り返し、すでに核弾頭を保有しているとの見方が有力です。それはTNT火薬換算で10キロt程度の威力で、広島・長崎型原爆を若干下回るものだと言われています。
それでも爆発地点から半径数kmにわたって死者が出ます。また数十kmにわたり放射線被害も出ます。都市部に落ちた場合、死者の数は数万人以上になるのは確実です。北朝鮮は核弾頭の開発を完成させたら次に、同量の核物質でより威力を大きくできる「ブースト型」核兵器の開発を目論んでいると囁かれます。ブースト核であれば広島・長崎以上の甚大な被害をもたらします。
北朝鮮はノドンを約200発保有し、自走式発射機を50台くらい保有しているとみられます。それらがすべて無傷であれば、最大で50発を一斉に発射できるわけです。そのとき、日本は防げるのか。
現在の日本のミサイル防衛(BMD)では、海自や在日米海軍のイージス艦に搭載された迎撃ミサイルSM-3、全国に配備されているPAC3によって同時に発射された50発の核ミサイルすべてを迎撃することは理論上は可能です。