国際情報

マクロン氏 年上女房への「ミラーリング」も好感度に一役

世界中が注目のマクロン次期大統領

 臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になった著名人をピックアップ。記者会見などでの表情や仕草から、その人物の深層心理を推察する「今週の顔」。今回は、世界中の注目を集めるフランス次期大統領のマクロン氏とブリジット夫人を考察。

 * * *
 最年少でフランス次期大統領への就任が決まったエマニュエル・マクロン氏。同時に、25歳年上のファーストレディが誕生した。選挙期間中から注目されたブリジット夫人は、マクロン氏の高校の恩師で、当時は既婚で3人の子持ち。それでも純愛を貫くマクロン氏とついに結婚。

 フランスでは、そんな彼女への好感度は高いらしいが、他国の反応は案外、冷ややか。日本なら熟女好きかと揶揄する一方で、「ありえない!」という人もいるだろう。

 だがそこは恋愛大国といわれるフランス。勝利宣言を行ったルーブル美術館前の広場では、支持者たちから「ブリジット!」の声が響いていたほど人気者。ということで、その存在がマクロン氏のイメージアップにつながったといわれる理由を考えてみた。

 二人はこの関係を選挙にうまく利用した。オランド政権の前経済相ではあるものの、既存政党に所属していなかったマクロン氏が人々の関心を集めるには、売れない芸能人の売名行為じゃないが、スキャンダラスな香り漂う恋愛関係を話題にするのが一番の早道。

 それにはブリジット夫人を前面に出す必要がある。だけど、略奪愛に歳の差婚で関心を集めるだけでは、ゴシップネタで終わるのがオチだ。反感をもたれては選挙戦に逆効果、認知度と好感度アップが必須になる。そこで重要なのがブリジット夫人の見た目や振る舞い、仕草だ。ドラマじゃないが、“人は見た目が100パーセント”なんだから。

 ファーストレディとなる夫人がどんな人か、人々の前でどのように振る舞い、夫に対してどんな仕草や行動を見せるかが、マクロン氏人気を左右するカギだ。

 当然、ブリジット夫人は人々から好かれなければならない。64歳とは思えないプロポーションとファッションは、若い年下夫のためだけではないのだ。ブリジット夫人がたるんだ身体に地味で老けた服を着ていたら、マクロン氏の手腕や人間性を見ることなく、マニアックな趣味と幻滅しか感じなかっただろう。

 少々若作りで痛い感じもするが、ブリジット夫人が整形もせずナチュラルな笑顔で颯爽と現れ、堂々と振る舞い「フランス流大人のいい女」を演出することで、マクロン氏は純愛を貫いたロマンチックな男性とされ、二人の結婚も肯定的に受け入れられたのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

『1億2千万人アンケート タミ様のお告げ』(TBS系)では関東特集が放送される(番組公式HPより)
《「もう“関東”に行ったのか…」の声も》バラエティの「関東特集」は番組打ち切りの“危険なサイン”? 「延命措置に過ぎない」とも言われる企画が作られる理由
NEWSポストセブン
海外SNSで大流行している“ニッキー・チャレンジ”(Instagramより)
【ピンヒールで危険な姿勢に…】海外SNSで大流行“ニッキー・チャレンジ”、生後2週間の赤ちゃんを巻き込んだインフルエンサーの動画に非難殺到
NEWSポストセブン
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン
Benjamin パクチー(Xより)
「鎌倉でぷりぷりたんす」観光名所で胸部を露出するアイドルのSNSが物議…運営は「ファッションの認識」と説明、鎌倉市は「周囲へのご配慮をお願いいたします」
NEWSポストセブン
逮捕された谷本容疑者と、事件直前の無断欠勤の証拠メッセージ(左・共同通信)
「(首絞め前科の)言いワケも『そんなことしてない』って…」“神戸市つきまとい刺殺”谷本将志容疑者の“ナゾの虚言グセ”《11年間勤めた会社の社長が証言》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“タダで行為できます”の海外インフルエンサー女性(26)が男性と「複数で絡み合って」…テレビ番組で過激シーン放送で物議《英・公共放送が制作》
NEWSポストセブン
ロス近郊アルカディアの豪
【FBIも捜査】乳幼児10人以上がみんな丸刈りにされ、スクワットを強制…子供22人が発見された「ロサンゼルスの豪邸」の“異様な実態”、代理出産利用し人身売買の疑いも
NEWSポストセブン
谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン