●誠実な獣医ほど「他の獣医」を紹介できる
ペット医療は日進月歩で、専門分野の細分化も進んでいる。
椎間板ヘルニアを発症しやすいダックスフントが人気になると、その手術を学ぶ獣医が増えるといったように、ペットブームの隆盛に合わせた変遷もあるという。
「専門分野を持って最新の知識を吸収し、日々技術を磨いている獣医師ほど、専門外の分野や不得意分野には手を出さない。『この病気に関しては、別の病院の専門の先生を紹介します』といえる獣医師は誠実だし、実際に知識と技術を持っている。そういう獣医師とは、何かあった時にすぐに相談にいけるような関係を作っておくといい」(関西の獣医)
●治療前に複数の選択肢を示すか
治療に際して複数の選択肢を提示する獣医かどうかも判断基準になる。
「治療にあたっては“正解はひとつではない”ケースがほとんどです。たとえば、高齢のペットの場合、人間の終末期医療と同様の考え方で、積極的な治療をせず苦しませずに死期を待つのもひとつの選択肢です。ペット治療でも、常に複数の選択肢を示し、説明できるのが『いい獣医師』だと思います」(同前)