今年はロシヤ革命百周年である。ロシヤ革命の際、革命軍が好んで歌った歌はラ・マルセイエーズである。これを歌いながら労働者・兵士は武装デモをした。スターリンに追放されるまで共産党のナンバーツーであったトロツキーは、ボリシェビキ(共産党の前身)をしばしばフランス革命時のジャコバン党になぞらえた。日本でも1970年頃の某過激派の機関誌名は「若きジャコバン」であった。
フランス革命の誤った認識が現代の分析をあいまいにしている。
●くれ・ともふさ/1946年生まれ。日本マンガ学会前会長。著書に『バカにつける薬』『つぎはぎ仏教入門』など多数。
※週刊ポスト2017年5月26日号