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ペットの医療保険 予防接種・去勢は対象外などの制限に注意

ペット保険の加入は必要?(Ph:Thinkstock/Getty Images)

 高齢化に伴う医療費の増加に悩んでいる人も少なくないだろうが、それは人間だけの問題ではないのだ。愛知県の愛犬家の女性からこんなお悩みが届いた。

「先代の犬が晩年病気がちになり、医療費がかなりかかったので、新しい子犬を迎えるにあたり、ペット保険の加入を検討しています。ペット保険を選ぶ際の注意点などを教えてください」(愛知県、ココア、53才、パート)

 そこで、ペットに関する事件・トラブルなども取り扱う、弁護士でペット法学会理事の杉村亜紀子さんにペットの保険についてお話を聞いた。

 * * *
 近年、ペットも長寿化し、それに伴いペットにかかる医療費もかさむようになってきました。人間の場合は公的な健康保険制度があり、医療費の一部を自己負担すればいいですが、ペットにそのような制度はなく、飼い主が支払うべき医療費は高額になります。

 そこで、いざという時に備え、ペット保険への加入を検討されるかたは、年々増えているようです。なお、ペット保険には、ペットの治療費をカバーする保険と、ペットが人間や他のペットにけがを負わせてしまったなど、ペットが原因の事故の損害賠償のための保険があり、今回は前者についてお話しします。

◆犬、猫だけじゃない! うさぎ、鳥類、爬虫類も対象

 サービスの内容は保険会社によってさまざまで、加入時のペットの年齢やペットの種類などにより金額が変わります。犬、猫だけでなく、うさぎ、鳥類、爬虫類などが加入できる保険もあります。

 保険料はプランなどによってさまざまですが、例えば、0才のチワワが50%補償プランに入る場合、月々1000円台のものもあるようです。

 ペット保険に加入するメリットとしては、金銭的な不安がなくなり、治療の選択肢を広げられることがあります。ただし、すべての治療に保険が適用されるわけではなく、予防接種や去勢・避妊手術、けがは対象外など、制限が設けられている場合もあるので要注意です。

◆かかりつけの動物病院で使える保険か確認する

 特に注意すべきなのが、加入した保険がかかりつけの病院で利用できるかどうかです。保険会社によっては、提携している動物病院以外の治療は対象外となり、治療費を受け取れないケースも。ペット保険への加入を検討するなら、まずはかかりつけの動物病院に、提携しているペット保険がないか尋ねてみましょう。

 また保険の利用の仕方もさまざまで、保険証が発行されて保険証を動物病院に提示するだけで、あとは治療費の自己負担分を支払えばよい保険もあれば、一度全額を支払い、後日、保険会社に請求するものもあります。

 せっかく加入していたのに、いざという時に使えないなどのトラブルも起こっています。そのようなことにならないよう、加入前にはしっかりとサービス内容を確認しましょう。

※女性セブン2017年5月25日号

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