これまで党内外の“厚労省案は厳しすぎる”といった声には耳を傾けず、強硬姿勢を貫いてきた塩崎氏。今回の部会でも「禁煙派の議員を数多く部会に送り込み、自民党案の妨害工作を図った」(幹部議員)と噂される始末だ。

 さらに、「国の法案化は諦め、厚労省幹部が東京都の小池百合子都知事に話を持ち掛け、同様の規制案を都条例で定めさせようと動いている。それならば塩崎大臣の面子も保てる」(前出・幹部議員)といった裏情報まで流れている。

 たばこ問題に関する永田町のこうした攻防に、飲食業組合の関係者は怒り心頭だ。

「受動喫煙対策はもはや“政争の具”にされて、われわれ現場の声は届かない状況です。私たち飲食業界もたばこを吸わない人に受動喫煙の被害が及ばぬよう、完全分煙を呼び掛けたり店頭ステッカーを配ったりと日々努力しているんです。

 すでに喫煙率は2割以下になっているのですから、いまさら少数の喫煙者を強制的に締め出さなければならない理由が分かりません。店の表示徹底、分煙環境のさらなる推進、屋外の喫煙場所確保など、わざわざ法律にしなくても手立てはたくさんあると思います」

 厚労部会では、〈受動喫煙対策は一体誰のためにやっているのか〉と疑問の声も出たというが、それだけ目的が曖昧な証拠ともいえる。WHO(世界保健機関)やIOC(国際オリンピック委員会)へのアピールのために体裁だけ整えるというのであれば、実効性に乏しい無駄な法律になるのは目に見えている。

 ここにきて、厚労省は是が非でも早期の法改正を実現しようと、バーやスナックのほか、酒類を提供する居酒屋でも面積に応じて「喫煙」「分煙」など表示をすれば一定期間喫煙を認める“歩み寄り”の修正案を出す構えも見せているという。

 だが、国民の健康を守りながら、喫煙者、非喫煙者の誰もが本当に納得できる受動喫煙対策にするためには、拙速な法規制は混乱を深めるばかり。それこそ冷静で建設的な議論を「ゆっくり積み上げていく」べきだろう。

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