タイムテーブルも他局に合わせて番組の長時間化を敢行したものの、低迷からは抜け出せなかった。21年続いた『ニュースJAPAN』に代わり、2016年4月からスタートした『ユアタイム』では、開始前にキャスターを務める予定だったショーンK氏に経歴詐称疑惑が持ち上がって暗雲が立ち込め、スタート後の視聴率は未だに伸び悩んでいる。
「『すぽると!』が『ユアタイム』の開始で打ち切りになったことも、局全体にマイナスに働いたと思います。『プロ野球ニュース』時代の中井美穂や西山喜久恵、木佐彩子、中村江里子などから始まり、『すぽると!』になっても内田恭子、平井理央という人気女子アナを生んできた枠でしたからね。
フジテレビの人気は女子アナとともにあったと言っても過言ではない。それなのに、スター女子アナ輩出枠を自ら切ってしまい、代わりに始まった『HERO’S』にはフジを退社したばかりの加藤綾子アナを起用した。これでは若手局アナの士気は下がってしまう。
そもそも、平日で長時間放送される単独のスポーツニュースは、各局見渡しても『すぽると!』しかなかった。なのに、他局と同じく1つのニュース番組にまとめてしまった。これでフジにチャンネルを合わせる習慣がなくなった視聴者もいるのではないでしょうか」(同前)
昨年、オリコン発表の「好きな女性アナウンサーランキング」で、調査開始以来初めてトップ10にフジテレビから1人も入らないという事態に陥ってしまった。亀山社長の長寿番組終了による改革は、固定視聴者を離れさせただけでなく、フジが得意としてきた人気女子アナ輩出パターンまでも消滅させてしまったのかもしれない。