「世界チャンピオンだった元プロボクサーが、素人を相手にボクシングをするバラエティ番組と世界タイトルマッチを同列に語るのもおかしな話なので、口に出す人はほとんどいません。でも、中継に関わる誰もが『亀田のバラエティを超えるぞ』と思っていたはずです。試合後の反響の内容を見聞きする限り、超えられたと思います。スポーツの生中継は、まだまだテレビ放送のほうが強いですね」(スポーツ紙ボクシング担当)
村田の試合の翌日、21日(日)は同じくフジテレビは井上尚弥と八重樫東のダブル世界戦が中継された。平均視聴率では『世界の果てまでイッテQ!』(21.0%)には及ばなかったが9.7%と、その日のフジテレビ最高視聴率だった『サザエさん』の12.6%に次ぐ数字を残した。ちなみに、20時からAbema TVでは『亀田興毅に勝ったら1000万円 裏側全告白スペシャル』も放送されたが、試合をしたサーバーがダウンするほどの視聴者数は得られなかったようだ。
5月7日放送の『亀田興毅に勝ったら1000万円』はアクセス殺到にサーバーが耐えられず、視聴できなくなった人が続出した。Jリーグはこの春からすべての試合が有料インターネットTVの『DAZN』で中継されているが、アクセスが集中するとライブ配信が止まるなどの不具合が発生し、視聴者による苦情がネット上にあふれた。インターネット中継は、どうしても不安定さがつきまとう。それらに比べると地上波のテレビ中継はずっと安定している。
フジテレビ復活の糸口は、生中継へのこだわりにありそうだ。