●白鵬と日馬富士のガチンコ火花白熱
10日目に組まれた全勝の横綱・白鵬と1敗の関脇・高安の一番。25秒かかった一戦は、格下相手に頭をつけた白鵬が高安を土俵下に寄り倒した。
「また出直して来いってね。イチから稽古に励んでくるんじゃないですか」
取組後、白鵬は強気なコメントを口にした。初日の千代の国(前頭1)戦でも寄り切る時に土俵際で技をかけ返されて土俵にバッタリ両手をつくなど、白鵬の相撲は最後までもつれる一番が目立った。
「土俵際までもつれるのはガチンコの最大の証拠。稀勢の里の横綱昇進までは、モンゴル勢の中で終盤戦までに星が先行した力士が優勝をさらうという状況が長く続いていたが、今場所は白鵬と日馬富士が2人とも全勝のまま千秋楽までいきそうで、そうなったら完全ガチンコの結びの一番になるとみられていた。
日馬富士が11日目に敗れて全勝対決にはならなかったが、来場所以降もモンゴル勢同士が負けられない局面で競り合う可能性はある。4横綱のうち誰かが早期に引退に追い込まれる。サバイバル戦が続きます」(ベテラン記者)
※週刊ポスト2017年6月9日号