国内

PTA不要論に現役会長「退会者のタダ飯感覚は理解できない」

「PTAは任意だから…」が罷り通るとどうなるのか

 春の運動会シーズン真っ盛り。子供の学校行事で慌ただしく準備に追われるPTA役員の姿を目にする機会も多いのではなかろうか──。

 いまネットを中心に広がる“PTA不要論”。「任意団体だから入らなくていい」と退会者が続出する現状に、都内某公立小学校でPTA会長を務める足立一晃氏(仮名・46歳)が警鐘を鳴らす。

 * * *
 昨春、タレントの菊池桃子さんがPTA組織の在り方に苦言を呈し、PTA関係者の間で波紋を広げました。

 菊池さんは、自身が民間議員を務める政府の「一億総活躍国民会議」で、「PTAは任意活動なのに全員参加の雰囲気がある」と指摘。働く女性にとってPTA活動が“重荷”になっていると、文科省や政府に組織改革の必要性を訴えたのです。

 彼女は「PTA活動が子供たちの成長や学校教育に貢献してきたことも評価すべき」とも付け加えましたが、一連の発言が「PTA不要論」として一人歩きしてしまった感は否めません。

 案の定、うちの小学校や近隣校でも、このニュースが流れた直後から「PTAは任意団体だから今年度から会費は払わない。活動もいっさい協力しない」という保護者が現れ始めました。

 PTAが任意団体であることは事実ですし、入退会や会費の支払いについて強制力はありません。ただし、これはあくまで建前上の話。公立の小中学校では、PTAへの入会が「暗黙のルール」となっているところが多いのではないでしょうか。

 うちの小学校でも「ポイント制」を導入し、子供が卒業するまでの6年間のうちに、必ず何らかの役を引き受けてもらう仕組みをとっています。もちろん、母子(父子)家庭や介護など特別な事情がある場合は活動を免除していますが、「任意だからやらない」がまかり通ると、保護者間の公平性を保つことが困難になるからです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン