「ハワイは排水システムが弱くて、ハリケーンや大雨のたびに道路が冠水するので、“洪水”には慣れっこになっています(苦笑)。加えてもともとののんびりした気質もありますし、移住組もそういった環境になじんでしまったのでは?」

 しかし油断大敵だ。温暖化により、世界的に海面上昇が問題となっているなか、キングタイドによる被害が、想定外に大きくなる可能性が否定できないからだ。ちなみにハワイ大学の海洋学者によると、6月23日、7月21日頃にも再びキングタイドが発生するという。

 月と太陽と地球が一直線に並んだときに潮位が高くなるので、もちろん日本でも注意が必要だ。前出・崎濱さんが続ける。

「今年は気象庁が5月23日に『大潮による高い潮位に関する全般潮位情報』を出しました。大潮の時期は潮位が高くなるため東北北部の太平洋側から九州にかけて浸水や冠水に注意が必要です。過去には東京のお台場付近で満潮時に潮位が高くなり、陸地まで海水が押し寄せたことがあります。沖縄では毎年夏頃、満潮時に海水が押し寄せる公園があり、観光客を驚かせています。いずれもゲリラ的に起きるものではなく、事前に気象庁などが予測しているので、例えば車の停車位置を確認しておくなど、ある程度対策はとりやすいと思います」

 備えあれば憂いなし!

※女性セブン2017年6月15日号

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