国内

金密輸 1か月に1トン扱うグループは月間50億円動かす

あの手この手で密輸 東京税関成田支署提供

 金塊やそれを買い付けるための大金を強盗するなど、金の密輸にからむ事件が多発している。大手の密輸業者によれば、金密輸による利益は最大でも消費税相当分の8%で、手がける者は半グレ集団が中心だという。金密輸の最前線にノンフィクション作家の溝口敦氏が迫る。

 * * *
 半グレの中には1か月に1トン扱うグループが3グループあるとか。その場合、1業者が動かすカネは月間50億円に上り、儲けは最大4億円となる。また香港などの海外マフィアが参入するケースはほとんどない。参入のメリットがないからと業者はいう。

「1回数人の運び役は間に合わせで動員するから、ハンパな人間が多く、外に情報を洩らす。金塊や現金の横盗り事件が多いのはこういう連中から、買付資金の給付や売却の場所、日取りなどがバレるからです。

 で、資金力があるグループは今、金塊を船で運ぼうとしている。それも特殊な浮き輪を用意し、金を入れると水深5メートルほどに沈む工夫をしている。この浮き輪を船で曳航して日本の港に入り、税関検査が終わった後、こっそり金を回収する段取りです」

 確かにこれなら大量に金を持ち込めそうだ。多くの人間を動員する手間暇も経費も要らない。また金の先物取引を利用し、金を動かさず、書類上だけの取り引きで消費税の還付が受けられないか研究しているグループもあると聞く。

 200万円以上の金の売買では売り手の住所や氏名の確認が求められる。身分が割れれば、後で税務署が把握し、消費税の支払い命令が来る。どうやってすり抜けるのか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

ポジティブキャラだが涙もろい一面も
【独立から4年】手越祐也が語る涙の理由「一度離れた人も絶対にわかってくれる」「芸能界を変えていくことはずっと抱いてきた目標です」
女性セブン
『君の名は。』のプロデューサーだった伊藤耕一郎被告(SNSより)
《20人以上の少女が被害》不同意性交容疑の『君の名は。』プロデューサーが繰り返した買春の卑劣手口 「タワマン&スポーツカー」のド派手ライフ
NEWSポストセブン
河村勇輝(共同通信)と中森美琴(自身のInstagram)
《フリフリピンクコーデで観戦》バスケ・河村勇輝の「アイドル彼女」に迫る“海外生活”Xデー
NEWSポストセブン
木本慎之介
【全文公開】西城秀樹さんの長男・木本慎之介、歌手デビューへの決意 サッカー選手の夢を諦めて音楽の道へ「パパの歌い方をめちゃくちゃ研究しています」
女性セブン
大谷のサプライズに驚く少年(ドジャース公式Xより)
《元同僚の賭博疑惑も影響なし?》大谷翔平、真美子夫人との“始球式秘話”で好感度爆上がり “夫婦共演”待望論高まる
NEWSポストセブン
いまや若手実力派女優の筆頭格といえる杉咲花(時事通信フォト)
《大好評ドラマ》『アンメット』杉咲花を歌で支える女性アーティストたち 木村カエラらのCMはドラマと“最高のコラボ”
NEWSポストセブン
綾瀬はるかが結婚に言及
綾瀬はるか 名著『愛するということ』を読み直し、「結婚って何なんでしょうね…」と呟く 思わぬ言葉に周囲ざわつく
女性セブン
中村佳敬容疑者が寵愛していた元社員の秋元宙美(左)、佐武敬子(中央)。同じく社員の鍵井チエ(右)
100億円集金の裏で超エリート保険マンを「神」と崇めた女性幹部2人は「タワマンあてがわれた愛人」警視庁が無登録営業で逮捕 有名企業会長も落ちた「胸を露出し体をすり寄せ……」“夜の営業”手法
NEWSポストセブン
食品偽装が告発された周富輝氏
『料理の鉄人』で名を馳せた中華料理店で10年以上にわたる食品偽装が発覚「蟹の玉子」には鶏卵を使い「うづらの挽肉」は豚肉を代用……元従業員が告発した調理場の実態
NEWSポストセブン
17歳差婚を発表した高橋(左、共同通信)と飯豊(右、本人instagramより)
《17歳差婚の決め手》高橋一生「浪費癖ある母親」「複雑な家庭環境」乗り越え惹かれた飯豊まりえの「自分軸の生き方」
NEWSポストセブン
昨年9月にはマスクを外した素顔を公開
【恩讐を越えて…】KEIKO、裏切りを重ねた元夫・小室哲哉にラジオで突然の“ラブコール” globe再始動に膨らむ期待
女性セブン
やりたいことが見つかると周りがみえなくなるほど熱中するが熱しやすく冷めやすいことも明かした河合優実
大ブレイクの河合優実、ドラマ『RoOT/ルート』主演で感じる役柄との共通点「やりたいことが見つかると周りが見えなくほどのめり込む」
NEWSポストセブン