国際情報

文政権の対北融和政策に韓国人「北を利するだけで利点なし」

60代・女性・露天商「経済が良くなることを望みます」

 韓国政府から見捨てられた人々の怒りが、文在寅政権を誕生させた。そして今、彼らは国の行く末についてどのような思いを抱いているのか。膠着する日韓関係をどのように見ているのか。新聞やテレビでは報じられない肉声を現地で聞いた。

 文在寅新大統領が誕生した直後の5月中旬、本誌・SAPIO取材班は韓国の首都・ソウルと近郊都市で10日間に亘る現地取材を敢行した。市井の人々、とりわけ現在の韓国社会の中で不満を抱えている人々の生の声を聞きたいと考えた。彼らの怒りが文在寅大統領の出現を後押ししたと考えられるからだ。

 大統領選中は、保守勢力から「北朝鮮シンパ」と激しく糾弾され続けてきた文氏だが、蓋を開けてみれば大統領就任後の支持率は81.6%(5月15~19日、韓国リアルメーター調査)と歴代政権で最高を記録している。

 本誌の街頭インタビューでも、「庶民派大統領の誕生を心から嬉しく思う」(60代女性)、「文大統領なら弱者のための政治をしてくれるだろう」(70代男性)、「クリーンなイメージのとおり、腐敗した政治勢力を一掃してくれるのではないか」(50代男性)と新政権に期待する声が多数を占めた。

 ただし、少し深掘りして話を聞くと「文大統領を応援はするが、信用はしていない」(60代男性)、「文大統領の政治は韓国をより悪くするかもしれない」(30代女性)という本音が聞こえ始めた。中でも目立ったのが、北朝鮮を巡る安全保障と外交政策を不安視する声だ。

 ソウル市鍾路区のパゴダ公園付近で炊き出しの列に並んでいた70代男性は、「文大統領には頑張ってもらいたい」とエールを送りつつ、対北宥和政策についてこう苦言を呈した。

関連記事

トピックス

大谷の母・加代子さん(左)と妻・真美子さん(右)
《真美子さんの“スマホ機種”に注目》大谷翔平が信頼する新妻の「母・加代子さんと同じ金銭感覚」
NEWSポストセブン
二階俊博・元幹事長の三男・伸康氏が不倫していることがわかった(時事通信フォト)
【スクープ】二階俊博・元自民党幹事長の三男・伸康氏が年下30代女性と不倫旅行 直撃に「お付き合いさせていただいている」と認める
NEWSポストセブン
雅子さまにとっての新たな1年が始まった(2024年12月、東京・千代田区。写真/宮内庁提供)
《雅子さま、誕生日文書の遅延が常態化》“丁寧すぎる”姿勢が裏目に 混乱を放置している周囲の責任も
女性セブン
M-1王者であり、今春に2度目の上方漫才大賞を受賞したお笑いコンビ・笑い飯(撮影/山口京和)
【「笑い飯」インタビュー】2度目の上方漫才大賞は「一応、ねらってはいた」 西田幸治は50歳になり「歯が3本なくなりました」
NEWSポストセブン
司忍組長も姿を見せた事始め式に密着した
《山口組「事始め」に異変》緊迫の恒例行事で「高山若頭の姿見えない…!」館内からは女性の声が聞こえ…納会では恒例のカラオケ大会も
NEWSポストセブン
M-1での復帰は見送りとなった松本(時事通信フォト)
《松本人志が出演見送りのM-1》今年の審査員は“中堅芸人”大量増へ 初選出された「注目の2人」
NEWSポストセブン
浩子被告の顔写真すら報じられていない
田村瑠奈被告(30)が抱えていた“身体改造”願望「スネークタンにしたい」「タトゥーを入れたい」母親の困惑【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
「好きな女性アナウンサーランキング2024」でTBS初の1位に輝いた田村真子アナ(田村真子のInstagramより)
《好きな女性アナにランクイン》田村真子、江藤愛の2トップに若手も続々成長!なぜTBS女性アナは令和に躍進したのか
NEWSポストセブン
筑波大学・生命環境学群の生物学類に推薦入試で合格したことがわかった悠仁さま(時事通信フォト)
《筑波大キャンパスに早くも異変》悠仁さま推薦合格、学生宿舎の「大規模なリニューアル計画」が進行中
NEWSポストセブン
『世界の果てまでイッテQ!』に「ヴィンテージ武井」として出演していた芸人の武井俊祐さん
《消えた『イッテQ』芸人が告白》「数年間は番組を見られなかった」手越復帰に涙した理由、引退覚悟のオーディションで掴んだ“準レギュラー”
NEWSポストセブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン