どうして「Fラン」なんて呼ばれるアホな大学がたくさんあるのか。それは結局、文科省の天下り先を作るため。あとは、なんとか編集部員みたいな肩書を持っている新聞社のお偉いさんも、よくそういう大学で教授なんかになっているわけだ。結局、Fラン大学は文科省とだけじゃなくてマスコミの利権でもあるから、実情もまったく報じられないし、改善もされない。明らかにおかしいよ。
だから僕は、兵庫県ではそういう大学は増やさない。その代わりに、いろいろな職業につきたいという若者をサポートする仕組みを作りたい。たとえば、料理人になりたい高校生がいたら、料理専門学校に進むための助成金を出したりとか、大工になりたい高校生がいたら、弟子入りするための仲介をしたりとか、いろんな方法があると思う。
そうやって、県内での就職が増えていけば、人口の転出を防げるし、地産地消も実現できる。教育の下支えがあれば、いろいろなものが好転していくわけだ。
──最後になりますが、5期目の当選を狙う井戸氏については、どんな印象でしょうか?
勝谷:多選していても、しっかり結果を残していれば、何の問題もないと思う。でも、井戸さんは何もやってないでしょう。しかも、全国的に話題になったのは、「関東で震災が起きればチャンスになる」って発言したこと(2008年)とNHK大河ドラマの『平清盛』を画面が暗いって批判したときくらい。初代兵庫県知事は伊藤博文だからね。もともとすごく立派な県だったはずなのに、今ではお笑い兵庫県だよ。
何やら来年は県政150周年を迎えるんだってね。井戸さんは、そこに向けていろんな企画を考えているようだけど、一体何の意味があるのか。何十億円もかけて初代兵庫県庁舎を復元しようとしているんだけど、本当に「勘弁してくれ」って思う。それだけのお金があれば、医療や介護や福祉にナンボでも使えるわけだ。
人間っていうものは、何年もトップに居座り続けると、名誉が欲しくなってきちゃうものなのかねえ。もしも「兵庫県政150年記念誌」みたいなものを作ったら、伊藤博文で始まって井戸さんで終わることになるんだよ。兵庫県が没落していく歴史を見せられているようなものじゃないか。井戸さんにとっては名誉どころか辱めだよ。
僕がもしも知事になったら、初代兵庫県庁舎復元は白紙撤回する。これだけは間違いない。「白紙撤回する」っていうと当選するらしいからね。青島幸男さんも都市博を白紙撤回するといって当選したし(笑い)。