他厩舎に目を向けると、ダート替わりの成功例も数多くあります。たとえばアウォーディー(松永幹夫厩舎)は芝で26戦使って準OPまで出世していましたが、5歳秋にダートを走ってから6連勝でGI(JBCクラシック)馬になり、ドバイWCにも出走しました。
印象として、古馬になってからのダート替わりはどうも芳しくないようです。馬齢的に早いうちがいいのかもしれません。「初ダートが狙い目」というのは、3歳戦までかもしれません。
●すみい・かつひこ/1964年石川県生まれ。2000年に調教師免許取得、2001年に開業。以後15年で中央GI勝利数23は歴代3位、現役では2位。今年は13週連続勝利の日本記録を達成した。ヴィクトワールピサでドバイワールドカップ、シーザリオでアメリカンオークスを勝つなど海外でも活躍。引退馬のセカンドキャリア支援、障害者乗馬などにも尽力している。引退した管理馬はほかにカネヒキリ、ウオッカなど。『競馬感性の法則』(小学館新書)が好評発売中。
※週刊ポスト2017年6月30日号