「海馬の神経細胞の増加には、有酸素運動が効果的だといわれています。少し速めの散歩や、しゃべりながらできる運動が良い。海馬への情報の入口で神経細胞を増やす働きを持つBDNFという栄養因子があり、有酸素運動でこの因子が増えることがわかっているんです。

 ちなみに筋トレも有効です。筋肉が壊れ、超回復する過程でイリシンというホルモンが放出されますが、これもBDNFを増加させる働きがあることが判明しています」

 友寄さんは毎朝、有酸素運動のウオーキングをしており、これも記憶力の向上に一役買っていたことになる。

「指先を動かすことも脳の脳細胞を刺激することに繋がります。『触覚』から入る情報を処理する神経細胞のうち、指先から脳に伝わる神経細胞が非常に多いんです。記憶力の向上と直接関連があるかは疑問が残りますが、神経細胞を働かせることは脳の血流にもよく、老化防止にも効果的です」(枝川さん)

 ルービックキューブはまさに指先から脳を刺激するツール。友寄さんの言うように、日常生活のすべてが脳を活性化させる要因になっていた。

※女性セブン2017年6月29日・7月6日号

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