布川:その時、上の子が20才で下が高校生。子育ても一段落。彼女は子供とおれの面倒を一生懸命30年もやってきて、亭主といえば家のことなんて何もやらない。「自分はこの先、このままでいいのかしら」って、人生の再スタートを考えても当然だよね。それに彼女は20年ぶりに芸能界復帰して、今までの平和なママ友から、シングルマザーの友達が増えて、そりゃあたくさん離婚のアドバイスももらえる。夜の外出や朝帰りも増えてついに別居。で、おれは世間体もあって、別居していたのを周囲に黙っていたんですよ。いつバレるんだろうって、ドキドキしながら。そうしたら、彼女が男の人と手をつないでいるところをスクープされて。
山田:まさに再スタートね。女って逞しいなあ。
堀井:離婚の計画を立てるのは女性です。女性は「子供が○才になったら、こういう条件で離婚したい」と、将来を見据えた相談が多い。一方で男性は「今、離婚したい」「離婚しようか迷っている」と、“今”の悩みがほとんど。女性は子供を中心に考えるので、計画的なんだと思いますよ。
じゃい:男は今のことでいっぱいいっぱいですから。彼女の考えを理解する余裕がない。
堀井:どうやら、布川さんもじゃいさんも、奥さんの不満をキャッチできなかったんですね。「もっと男らしくしてほしい」とか、「もっと話を聞いてほしい」と、たくさんSOSを出していたのに、まったく受け止めてこなかった。
布川:もっと男らしくって何? 「おれについてこい!」って力こぶ出せばいいの?
女性陣:違~~うっ!(怒)
堀井:離婚するならするで、しないならしない。「きみの好きなようにしていい」「きみが幸せならそれでいい」って曖昧に言われるのがいちばん、女子は嫌いです。
山田:男って女の不満の限界を理解できないんだなぁ。
堀井:ちなみに口頭での約束はもちろん、書面での約束であっても「離婚約」に法的な強制力はないんです。その時こういう条件で離婚したかったという以上の意味はありませんし、将来離婚したくないとか、その条件は嫌だと言うこともできます。
じゃい:確かに嫁もそうです。最初は「4年後」って言ってたのに、ついこの間は「夏までに別れる」って言ってきて…。住むところも近所のドラッグストアの2階とか、ものすごくリアルに話してきました。
山田:薬局なら頭痛が起きてもすぐに薬も買いに行けていいんじゃない?(笑い)
堀井:ですから真剣に考えているのであれば、後でもめないよう、お互いのために書面は残しておいた方がいいかもしれませんね。それはきちんと代理人を立てたり、公正証書である方がベターです。
※女性セブン2017年7月13日号