ライフ

高齢者のラジオ体操に罠もあり、四股踏むくらいがいい

高齢者にラジオ体操はふさわしくない?

 健康長寿には「適度な運動」が大切だが、この「適度」の判断が難しい。65歳以上の運動には常にリスクが潜んでいる。

 夏の風物詩であり「手頃な運動」として実践しやすいラジオ体操。しかし、ラジオ体操には下半身を強化する動きがないため、65歳以上の健康維持にはふさわしくないという。

 戸田リウマチ科クリニックの戸田佳孝医師が解説する。

「両脚で跳ぶ運動では膝を痛め、体を前後に曲げる運動では腰を痛める可能性がある。そうならないためには、ラジオ体操に加え、腰の柔軟性や下半身の筋力をアップする必要があります。ゆっくり四股を踏むくらいがいいでしょう」

 続いてはパーソナルトレーナーの坂詰真二氏の話。

「高齢者は猫背になりがちですが、筋トレは背すじをピンと伸ばして行なわないと逆効果。特に下半身を鍛えるスクワットを猫背のまま行なうと、腰痛、腰の圧迫骨折や腰椎椎間板ヘルニアなどの引き金になります。

 まずはストレッチから始めるべきですが、年を重ねるほど関節など体の結合組織が硬くなる。勢いをつけてストレッチすると筋肉や関節を痛めるため、ゆっくり伸ばすこと。大きく開脚するストレッチは日常生活には不必要なうえ腰への負担が大きく、高齢者には勧められません」

 若い頃と同じと思わず、年齢を意識したエクササイズが大切だ。

※週刊ポスト2017年8月18・25日号

関連記事

トピックス

吉村洋文・大阪府知事の政策の本質とは(時事通信フォト)
吉村洋文・大阪府知事が「ライドシェア大幅緩和」を主張で「かえって渋滞を深刻化させる」リスク 派手な改革を求めるほどに際立つ「空疎さ」
週刊ポスト
高級寿司店でトラブルが拡散されたA子さん(寿司の写真は本人SNSより)
《高級寿司店と炎上の港区女子に騒動後を直撃》「Xの通知が一生鳴り止まないんじゃないか」大将と和解後の意外な関係
NEWSポストセブン
小倉優子
小倉優子、早々の「大学留年宣言」がおいしすぎる理由 「女子大生+ママ」の二刀流は唯一無二、ゆくゆくは企業の役員の道も?
NEWSポストセブン
一時は食欲不振で食事もままならなかったという(4月、東京・清瀬市。時事通信フォト)
紀子さま“体調不良報道”でも気丈な姿、単独公務先で「こちらにどうぞ」と気さくに声かける お元気そうな様子に同行していた記者たちは驚き
週刊ポスト
現地でくばられたノアさん関連のビラ(時事通信フォト)
《人質らが証言する劣悪環境》ボーイフレンドの目の前でハマスに拐われた26歳女性の救出に成功も「体重激減」「ゴミ箱で排泄」の惨状
NEWSポストセブン
6月9日、鹿児島市内の認定こども園で、刃物のようなもので男児の首を切りつけて出血させたとして、殺人未遂容疑で逮捕された笹山なつき容疑者(21)
《鹿児島2歳児切りつけ》「見えたらいけないものが…」21歳の女性保育士が犯行前にSNSで意味深投稿 母校の高校関係者は「夢の実現目指して熱心に勉強を」
NEWSポストセブン
大学受験に向けて動き出されている悠仁さま(写真/JMPA)
悠仁さまの東大受験に暗雲、推薦枠での入学には極めて高いハードル 進学先候補に東京農業大学、玉川大学、筑波大学
週刊ポスト
中村芝翫と三田寛子
三田寛子、夫・中村芝翫と愛人の“半同棲先”に怒鳴り込んだ「絶妙タイミング」 子供たちも大事な時期だった
週刊ポスト
【全文公開】中村七之助、梨園きってのモテ男が“実家お泊り愛”の真剣交際 お相手は京都の芸妓、直撃に「ありがとうございます」
【全文公開】中村七之助、梨園きってのモテ男が“実家お泊り愛”の真剣交際 お相手は京都の芸妓、直撃に「ありがとうございます」
女性セブン
全国ライブ中の沢田研二
《ファンの声援にブチ切れ》沢田研二が「見てわからんか!」とステージ上で激怒し突っ込んだ「NGワード」
NEWSポストセブン
長所は「どこでも寝られるところ」だと分析された(4月、東京・八王子市。時事通信フォト)
愛子さま、歓迎会の翌日の朝に遅刻し「起きられませんでした」と謝罪 “時間管理”は雅子さまと共通の課題
NEWSポストセブン
日本中を震撼させた事件の初公判が行われた
【悲劇の発端】瑠奈被告(30)は「女だと思ってたらおじさんだった」と怒り…母は被害者と会わないよう「組長の娘」という架空シナリオ作成 ススキノ事件初公判
NEWSポストセブン